JS を使ったサイトを相手にする時、私が使っているのは Watir WebDriver です。
日本語情報があまりないのが弱点なのですが、かなり便利です。
ちなみに Watir( water と同じ発音だそうです)は Selenium のラッパーで、 Selenium よりも格段に使いやすいです。
ただオブジェクトとしては扱いづらいので、必要な画面(HTML)になったら HTML に戻して Nokogiri でパースして切ってます。
日本語情報としては
などが使えるでしょう。
細かい指定などは
で確認してください。
(私自身も Watir の紹介記事を書こうと思いつつ書けてませんorz)
追記
具体例として、StackOverflow 日本版へのログイン( StackExchange のメールアドレス&パスワードを使用)を、 pry 環境下で Watir Webdriver と PhantomJS を使って行ってみます。
さらに( Nokogiri の使い方の例として)私が回答した記事のタイトル(いま5つあります)を取得してみます(質問内容からは少し離れますがご容赦ください)。
Watir-Webdriver gem と PhantomJS はインストール済みとします。
Watir Webdriver のインストールは gem install watir-webdriver
で OK です。
PhantomJS のインストールなどに関しては Download | PhantomJS を参照してください。
require 'nokogiri'
#=> true
require 'watir-webdriver'
#=> true
browser = Watir::Browser.new(:phantomjs) # ブラウザオブジェクト(?)を生成
#=> #<Watir::Browser:0x..fe8d4c9dbde437598 url="about:blank" title="">
browser.goto("http://ja.stackoverflow.com/") # 目的のサイトへ移動
#=> "http://ja.stackoverflow.com/"
browser.a(:xpath, '/html/body/div[4]/div/div[3]/div[1]/span/a[2]').click # ログイン画面へのリンクをクリック(XPath はもちろん略して '//div[4]/div/div[3]/div[1]/span/a[2]' とかにも出来ます)
#=> []
# PhantomJS では不要だが Chrome などでは必要な項目
browser.p(:xpath, '//div[@id="se-signup-legend"]/p').click # emailフィールドなどが見えない状況なので見えるようにする。
#=> []
email = browser.text_field(:name, "email") # emailフィールドの要素取得
#=> #<Watir::TextField:0x..f9b0836120579f650 located=false selector={:name=>"email", :tag_name=>"input or textarea", :type=>"(any text type)"}>
email.value = "[email protected]" # email 入力
#=> "[email protected]"
password = browser.text_field(:name, "password") # passwordフィールドの要素取得
#=> #<Watir::TextField:0x35892c3f7283a538 located=false selector={:name=>"password", :tag_name=>"input or textarea", :type=>"(any text type)"}>
password.value = "xxxxxxxxxxxx" # パスワード入力
#=> "xxxxxxxxxxxx"
browser.form(:id, 'se-login-form').submit # ログインフォームを送信
#=> nil # これで StackOverflow にログイン出来ました
browser.a(:xpath, '//div[@class="topbar-links"]/a').click # マイページへのリンクをクリック
#=> []
answer_table_html = browser.table(:xpath, '//table[@class="user-answers lines"]').html; # 自分の回答履歴の表示されている部分のテーブル要素を取得して HTML に変換
## HTML が返ってくる(省略)
answer_table_doc = Nokogiri::HTML.parse(answer_table_html); # Nokogiri::HTML オブジェクトに変換
## (返値省略)
answer_table_doc.xpath('//td[@class="answer-hyperlink"]/a').map { |anchor| anchor.text } # 回答履歴の件名を配列で取得
#=> ["ディレクトリではないはずなのに、“Is a directory” というエラーが出る",
# "JavaScript が実行された後の HTML を取得したい",
# "rubyのeachを使用したファイルの結合方法について",
# "プログラミング言語または英語圏の新語のリストを配布しているサイトを探しています",
# "RubyGems 自体を削除したい"]
browser.quit # ブラウザオブジェクトを削除
#=> true
上記では使用しませんでしたが、デバッグの際に役立つのがスクリーンショットです。
browser.screenshot.save("top.png")
のようにすると png ファイルで保存できます(ファイル形式は残念ながら png 限定です)。
なお、 自動作業を行う場合には PhantomJS を使いますが、ローカルで実行する場合や試行錯誤の状況では (ChromeDriver をインストールした環境下での)Chrome や (SafariDriver をインストールした環境下での)Safari などを使った方が格段にラクだと思います。それぞれブラウザオブジェクトを生成する際に
browser = Watir::Browser.new(:chrome)
browser = Watir::Browser.new(:safari)
とすれば良いです。