例えば git clone -b branch1 --single-branch https://foobar.com/test.git
としてcloneしてきた場合、.git/config
に次のように書かれているかと思います。
[remote "origin"]
url = https://foobar.com/test.git
fetch = +refs/heads/branch1:refs/remotes/origin/branch1
--single-branch
なしでcloneした場合は次のようになります。
[remote "origin"]
url = https://foobar.com/test.git
fetch = +refs/heads/*:refs/remotes/origin/*
fetchの設定値が異なりますよね。この設定は次の役割を持っています。
- ブランチ指定なしで fetch した際の対象ブランチを決定する
- fetch元(master)しか指定していないときのfetch先(remotes/origin/master)を決定する
そのため通常ワイルドカードが使われているブランチ名が、--single-branch
を指定した場合は単一のブランチに固定されているために、そのブランチしかfetchされなくなるのです。
一つの記述で複数ブランチを指定することはできませんが、refs = ...
という行を増やせば複数指定することが可能です。
これを踏まえて、masterブランチをfetchするには、
git fetch origin master:remotes/origin/master
とfetch先まで明示する
※上の例では通常の構成通り、リモート追跡ブランチ remotes/origin/master
をfetch先にしていますが、直接ローカルの master
等をfetch先に指定しても構いません。
.git/config
に fetch = +refs/heads/master:refs/remotes/origin/master
を追加する
= git fetch
で branch1 と master がfetchされるようになる
.git/config
で fetch = +refs/heads/*:refs/remotes/origin/*
に変更する
= --single-branch
をやめる
といった方法があります。一回きりにしたいなら1番目の方法がいいと思いますが、今後も最新のmasterを取得する予定があるなら2番目以降が楽ですね。
参考