どういった意図があるのでしょうか?
もしくは単にRails自体のなにかの慣習でしょうか?
特に「意図」はありません。また元々は「慣習」によるものでもありません。Railsが何か特別というわけでもありません。Rubyの仕組み上、だいたいそういう構造になるのです。
.rb のファイル
Rubyでは外部のライブラリを読み込むときに、require 'hoge'
とします。これは実際にはライブラリの検索パスから、hoge.rb (または.soなど)を探して読み込むという動きをします。
なので、「ライブラリ名.rb」というファイルは「あるべくしてある」ものです。
ディレクトリ
さて大きなライブラリでは、クラスやモジュールの定義も、ファイルも分割しないと大変です。
クラスやモジュールは、階層構造をとることで、例えばHoge::HTTP
とかHoge::Database
のように分割します。こうすると、HTTPやDatabaseが他のライブラリとかぶっていても全体としてはユニークな名前になります。
これをファイルに分割する時のファイル名を考えます。
hoge-fuga.rbみたいなファイル名にする例もありますが、大きなライブラリだといちいちhoge-というprefixを付けるのも面倒ですし、大きなライブラリだと1階層に大量のファイルが並ぶことになるので、階層構造にしたくなります。そうするとクラスの階層にあわせて
hoge/
http.rb
database.rb
にしたくなるでしょう。
このとき先に出てきたhoge.rbではだいたい、
require 'hoge/http'
require 'hoge/database'
をやっていてブートストラップとして機能します。ライブラリの利用者はいちいちライブラリの中身を調べなくても、require 'hoge'
をやればいいわけです。
結果、まとめると
hoge.rb
hoge/
http.rb
database.rb
という構造ができあがります。
実際にはライブラリとクラス名が違うような場合もあります。そのときは「ファイル名と同じディレクトリがある」ことにはなりません。
例1:
hoge-nanntoka.rb
hoge/
例2:
hoge/
fuga.rb
fuga/
#コードではrequire 'hoge/fuga'する
慣習
ここまででrequire
の動作以外にルールとか慣習とかの話はしていません。あくまで「こうなりがち」という話です。「こうなりがち」なので実際にはその通りになってないものもあります。
現在ではこの話に沿ってツールが作られていたりするので、これについては「慣習」と言っても良いかもしれません。
Rails
ここまででRailsの話は何も出てきていないことに注意してください。質問のファイル構造の話は(Railsを含む)Rubyのライブラリ一般にいえることなので、Railsに特化した話ではありませんし、Rails以前から成立している話なので、Railsがこの話に影響しているわけでもありません。
RailsはRubyのライブラリの1つなので、Railsと他のライブラリに共通して似ているところがあるのだとすると、Rails「に」それらが似ているのではなく、Rails「が」それらに似ているのが正しいです。(Railsが有名になりすぎたので、RailsとRubyの関係を誤って理解している例はたくさんあります)
自動ローディングはRailsがRailsを使ってプログラムを書く人のために提供している機能です。ファイル名とクラス名(など)の対応を「規約(慣習ではない)」にすることで、未定義のクラス名が出てきたら対応するファイルをrequire
するという動きをします。ただこの規約は上記で説明した内容を反映しているだけで、繰り替えしになりますが上記はRailsでなくても成立します。つまり、質問のファイル構造の話に自動ローディングは何の影響も及ぼしません。