8パズルで、解けないような配置になることはありますか?
・最初にシャッフルさせる場合、単純にランダム配置させるだけでは駄目?
123
456
78
経緯
・ネットに掲載されていた8パズルを試しているのですが、どうしても解けないときがあります
・コード内容によっては、解けない8パズルが出来ることもある?
分からないこと
・参考にしているコードが、そもそも正しいか分からない
・8パズルのコードを探すときはどこに注目すればよいですか?
問題 正解
31_ 123
275 -> 456
684 78_
上記のような盤面であったとき、これは以下のような並べ替え問題であると考える。
3 1 _ 2 7 5 6 8 4
↓
1 2 3 4 5 6 7 8 _
A と B の偶奇が一致していれば解ける。
3 1 _ 2 7 5 6 8 4 // (1 3) を入れ替え
1 3 _ 2 7 5 6 8 4 // (2 3) を入れ替え
1 2 _ 3 7 5 6 8 4 // (3 _) を入れ替え
1 2 3 _ 7 5 6 8 4 // (4 _) を入れ替え
1 2 3 4 7 5 6 8 _ // (5 7) を入れ替え
1 2 3 4 5 7 6 8 _ // (6 7) を入れ替え
1 2 3 4 5 6 7 8 _ // ゴール
31_
275
684
の場合、_
は右下から上*2 だけ離れている。なので B は 2.
A=6, B=2 と、それぞれが両方とも偶数なので、このパズルは解けることが分かる。
const randomN = (n) => Math.floor(Math.random() * n)
const swap = (arr, i, j) => {
const tmp = arr[i]
arr[i] = arr[j]
arr[j] = tmp
}
const numSwap = (arr, verbose = false) => {
const copied = [].concat(arr)
let count = 0
for (let i = 0; i<copied.length; i++ ) {
if (copied[i] != i+1) {
const j = copied[i] - 1
swap(copied, i, j)
i--
count++
if (verbose)
console.log(`[ ${copied.join(', ')} ]`)
}
}
return count
}
const blankGoalDistance = (arr, n, m) => {
const blank_index = arr.indexOf(n * m)
return m - 1 - blank_index % m + n - 1 - Math.floor(blank_index / m)
}
const generate = (n, m = n) => {
const total = n * m
const vals = Array.from(new Array(total),(val,index)=>index+1)
const ret = []
while (vals.length > 0) {
ret.push(vals.splice(randomN(vals.length),1)[0])
}
blank_index = ret.indexOf(total)
const distance_to_bottom_right = blankGoalDistance(ret, n, m)
if ((distance_to_bottom_right + numSwap(ret)) % 2) {
let i = randomN(total - 1)
if (i >= blank_index)
i++
let j = randomN(total - 2)
if (j >= Math.min(i, blank_index))
j++
if (j >= Math.max(i, blank_index))
j++
swap(ret, i, j)
}
return ret
}
board = generate(3)
console.log("----")
console.log(`[ ${board.join(', ')} ]`)
console.log("----")
console.log("board swaps: " + numSwap(board, true))
console.log("dist: " + blankGoalDistance(board, 3, 3))
----
[ 1, 9, 8, 6, 5, 2, 4, 3, 7 ]
----
[ 1, 7, 8, 6, 5, 2, 4, 3, 9 ]
[ 1, 4, 8, 6, 5, 2, 7, 3, 9 ]
[ 1, 6, 8, 4, 5, 2, 7, 3, 9 ]
[ 1, 2, 8, 4, 5, 6, 7, 3, 9 ]
[ 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9 ]
board swaps: 5
dist: 3
上記のように、 8 パズルは、要素9の並べ替え問題とみたてることができる。並べ替えは、上記の具体例のように、2要素の入れ替えを組み合わせることで実現できる。
数学的には、ある並べ替えが与えられたとき、それを2要素の入れ替えの組み合わせとして表わしたときに、その2要素入れ替えの個数の偶奇が、必ず一定になることが分かっている。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BD%AE%E6%8F%9B%E3%81%AE%E7%AC%A6%E5%8F%B7
8 パズルを実際に解いているところを想像すると、ブロックを動かすことは、その2つの要素を入れ替えていることに相当するので、この問題は、ある種の制限がかかった、並べ替えの入れ替えへの分解問題だと見ることができる。
その中でも、空ブロックは毎回動かなれけばならない、という性質がある。毎回動くので、ゴール地点からの距離の偶奇も、毎回変わる。このゴール地点からの距離の偶奇と、並べ替えを入れ替えへと分解したときの偶奇が一致していなければ、そもそもその盤面は解くことができないことがわかる。
Modern Treatment of the 15 Puzzle 参照。http://www.cs.cmu.edu/afs/cs/academic/class/15859-f01/www/notes/15-puzzle.pdf
15 パズルの操作を合成することでたしかにすべての偶数並べ替えが生成されることを示している。
おおまかな証明の流れ:
123/456/78x
からスタートして123/456/87x
には決してたどり着けません。わかりやすいかどうかは別にしてすぐに見つかったサイトはこちら.