fork()
+ exec系()
+ waitpid()
(その場で完了待ちしたい場合)
fork()
+ exec系()
。SIGCHILD を受けて wait系()
(親と並列に実行させたい場合)
system()
※ その場で完了待ちしたい場合と、親と並列に実行させたい場合の2通りを挙げましたが、今回必要としているのは前者。とはいえ、後者の場合でも問題は共通なので列挙しました。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>
#include <unistd.h>
#include <sys/types.h>
#include <sys/wait.h>
#define ALLOC_SIZE (10ull << 30) // 空きメモリの半分以上を占める程度の大きさ
int main(int argc, char *argv[])
{
void *p = malloc(ALLOC_SIZE);
memset(p, 0x55, ALLOC_SIZE); // 実ページが確保されるよう、何か書き込む。
pid_t pid = fork();
if(pid == -1)
{
perror("fork()"); // ALLOC_SIZE が十分大きいと、 ENOMEM でここに到達。
return 1;
}
else if(pid == 0)
{
execlp("echo", "echo", "Hello!", (char *)NULL);
exit(1);
}
else
{
// この例ではその場で完了待ち
int status;
waitpid(pid, &status, 0);
printf("status = %d\n", status);
}
return 0;
}
- これでうまくいく
vfork()
が、fork()
のように、親プロセスが使用しているだけのメモリを必要とすることがないという確証が見付かっていない。
- 元々過渡的な API であり、POSIX.1-2001 では廃止予定、POSIX.1-2008 では実際に廃止されているので、使うのが躊躇われる。
これも別コマンド実行に特化した関数なので、このような問題をうまく捌けることが期待され、vfork()
と同様に、それっぽく動いていることも確認できました (現状、内部的に vfork()
を使っているようです)。
ただししかし、本当にうまくいく保証親プロセスがあるか、使用しているだけのメモリを必要とすることがないという確証が取れていないのも vfork()
と同様です。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>
#include <unistd.h>
#include <sys/types.h>
#include <sys/wait.h>
#include <fcntl.h>
// コマンド実行用子プロセスのメイン処理
_Noreturn void spawn_loop(int in_pipe, int out_pipe)
{
for(;;)
{
char c;
ssize_t read_size = read(in_pipe, &c, 1); // 親からのリクエスト待ち
if(read_size <= 0)
{
break;
}
pid_t pid = fork();
if(pid == -1)
{
perror("fork()");
}
else if(pid == 0)
{
// 子プロセス (大本から見ると孫プロセス) でコマンド実行。
execlp("echo", "echo", "Hello!", (char *)NULL);
exit(1);
}
else
{
int status;
waitpid(pid, &status, 0);
printf("status = %d\n", status);
}
write(out_pipe, &c, 1); // 完了通知
}
exit(0);
}
// pid 子プロセスのPIDが格納される。
// in_pipe コマンド実行の完了を検知するディスクリプタ。
// コマンド実行が完了すると何か1バイト書き込まれる。
// out_pipe 子プロセスへコマンド実行要求を書き込むディスクリプタ。
// 何か1バイト書き込むと子プロセスがコマンドを実行する。
void create_spawn_child(pid_t *restrict pid, int *restrict in_pipe, int *restrict out_pipe)
{
int p2c_pipe[2]; // 親 -> 子方向のパイプ
int c2p_pipe[2]; // 子 -> 親方向のパイプ
pipe(p2c_pipe);
pipe(c2p_pipe);
*pid = fork();
if(*pid == -1)
{
perror("create_spawn_child()");
exit(1);
}
else if(*pid == 0)
{
close(p2c_pipe[1]);
close(c2p_pipe[0]);
fcntl(p2c_pipe[0], F_SETFD, FD_CLOEXEC);
fcntl(c2p_pipe[1], F_SETFD, FD_CLOEXEC);
spawn_loop(p2c_pipe[0], c2p_pipe[1]);
}
else
{
close(p2c_pipe[0]);
close(c2p_pipe[1]);
*in_pipe = c2p_pipe[0];
*out_pipe = p2c_pipe[1];
}
}
// コマンド実行用子プロセスの終了
void end_spawn_child(pid_t pid, int in_pipe, int out_pipe)
{
close(in_pipe);
close(out_pipe);
waitpid(pid, NULL, 0);
}
#define ALLOC_SIZE (10ull << 30) // 空きメモリの半分以上を占めるだけの大きさ
int main(int argc, char *argv[])
{
// 先に子プロセスを作っておいてから...
pid_t pid;
int in_pipe, out_pipe;
create_spawn_child(&pid, &in_pipe, &out_pipe);
// ...巨大メモリ確保。
void *p = malloc(ALLOC_SIZE);
memset(p, 0x55, ALLOC_SIZE); // 実ページが確保されるよう、何か書き込む。
// 実行してみる。
char c = 1; // この例では、値に特に意味はない。
write(out_pipe, &c, 1); // 実行を要求して
read(in_pipe, &c, 1); // 完了を待つ。
end_spawn_child(pid, in_pipe, out_pipe);
return 0;
}