*
という kind は、何も型引数を受け取らない「単なる型」を表すものです。
たとえば Int
という型は、1
とか -2
とか 3 + 5
とかいった、値が求まれば整数になる項たちのことを表しているものです。同じように *
という kind は、Int
とか String
とか Maybe Int
とかいった単なる型たちのことを表す kind です表しているものなのです。
Maybe
には * -> *
という kind が付きますが、これは型を受け取って型を返すことを表しています。Maybe :: * -> *
と Int :: *
があって、これを型適用すると Maybe Int :: *
になる訳です。
kind で考えるのが分かりづらければ、まず型で考えてみてください。Int
は整数を表す型で、Int -> Int
は整数を受け取って整数を返す関数です。たとえば絶対値を返す関数 abs :: Int -> Int
と整数 -2 :: Int
があって、これを適用すると abs (-2) :: Int
になる訳です。これと類似のお話を型のレベルへ 1 段上げたものが kind です。