ひとまず解決したと思うので、回答に記述します。
分析方法
tracemallocを用いて以下のクラスを作成しました。
ソースコード
import datetime
import os
import time
import tracemalloc
class trace_memory():
def __init__(self, interval_time: int = 1*60, top: int = 10):
self.b_snap_malloc = None
self.a_snap_malloc = None
self.timer = None
self.trace_interval = interval_time # sec
self.top_slice = top
file_dir = os.getcwd() + '/logs'
self.file_path = file_dir + '/trace_memory.log'
os.makedirs(file_dir, exist_ok=True)
if os.path.exists(self.file_path):
with open(self.file_path, 'w') as f:
pass
def start(self):
tracemalloc.start()
def trace(self):
if self.timer is None:
self.timer = time.time()
if self.b_snap_malloc is None:
self.b_snap_malloc = tracemalloc.take_snapshot()
else:
if (time.time() - self.timer) >= self.trace_interval:
self.timer = time.time()
timestamp = datetime.datetime.now()
time_format = '%Y-%m-%d %H:%M:%S.%f'
timestamp = timestamp.strftime(time_format)
self.a_snap_malloc = tracemalloc.take_snapshot()
top_stats = self.a_snap_malloc.compare_to(
self.b_snap_malloc, 'lineno')
with open(self.file_path, "a") as f:
f.write(f'{timestamp}:[memory trace differences]\n')
for stat in top_stats[:self.top_slice]:
f.write(f'{timestamp}:{stat}\n')
self.b_snap_malloc = tracemalloc.take_snapshot()
if __name__ == '__main__':
inst = trace_memory()
inst.start()
inst.trace()
使用方法
デフォルトでは、1分毎にメモリ使用量の差異が大きいTOP10をログに出力します。
初期化の引数でインターバル時間とTOPいくつまで出力するかを指定できます。
ループ処理を行うクラスあるいは関数において、
・ループ前にtrace_memoryのインスタンスを作成
・ループ前にtrace_memory.start()メソッドを呼び出す。
ループ処理の内部に
・trace_memory.trace()メソッドを呼び出すように記述
原因
今回のケースでは、Canvasウィジットに対するMouseWheelイベントのbindを画面更新処理ごとに実施していたことが原因でした。これを画面変化で更新が必要な場合にのみbindさせるように変更しました。
分かったこと
tkinterはイベントをウィジットに動的にbindさせようとすると、同じイベントにbindしていた過去のメソッドを内部的に破棄しない場合があるようです。現象にも記述した通り、確実にリークが発生するわけではなく、関係のない変更がきっかけで発生するようです。
・bindの前にunbindメソッドを入れても解決しません。
・ガーベージコレクション解放しても解決しません。
本件とは別の処理で、ハンドルカウントが上昇するリークも確認しており、これはポップアップ表示させるダイアログ中に使用する画像ファイルに対して、ダイアログの表示/非表示毎にハンドルが確保され解放されないことが分かってきました。
tkinterを使用する際には、何らかのユーザーアクションが伴う繰り返しパターンで、パフォーマンスモニタ等でメモリ、ハンドルの推移を確認しておくことをお勧めします。
ProcessExplorerというツールで、具体的なハンドル対象を観察することができます。