元データが DataFrame
(2次元)だった場合, その中から一つの項目を取り出すには
- 行(ROW)・列(COLUMN) を同時に指定する
- あるいは 一つずつ指定することができる
一つずつの場合にも どの軸を先に指定するかで(当然)指定方法が異なる
df[COLUMN][ROW]
df.loc[ROW][COLUMN]
df[カラム名][n]
のような指定では, カラム名にて 1列分 Series
を取り出しその中から [n]
で項目を取り出す手順
(複数続けるので) chained indexing とも呼ばれる
[n]
の指定は, DataFrame
に対するものではなく 途中結果の Series
に対する指定
(なので loc
/ iloc
は必要ない)
chained indexing
chained indexing は(理解して使う分にはよいが) 問題点もある
- 内部でコピーが発生する可能性がある (ので微妙に遅くなるかも知れない)
- 暗黙の型変換が発生する場合がある (誤差が生じる場合がある)
- 新しい値の代入時に 想定外の結果になる可能性がある
以下の例は, 複数(3種類)の型のデータが df.iloc[1]
で object
型に纏められた様子
(コピーが発生したはずで, (型変換で)誤差も発生するかも知れない)
import pandas as pd
import numpy as np
import io
csv = io.StringIO('''
idx,日付,整数値項目,少数点数項目
A,2022-10-1,100,3.2
B,2022-10-2,200,0.1
C,2022-10-3,100,
D,2022-10-4,100,1.2
''')
df = pd.read_csv(csv, index_col=0, parse_dates=[1])
print(df.dtypes)
# 日付 datetime64[ns]
# 整数値項目 int64
# 少数点数項目 float64
# dtype: object
df.iloc[1]
# 日付 2022-10-02 00:00:00
# 整数値項目 200
# 少数点数項目 0.1
# Name: B, dtype: object
… なので, df.loc[ROW][COLUMN]
の chained indexing は(データにもよるが)避けたほうがよい
(df['整数値項目']
のような指定であれば, int64
のまま, 変換は行われない)
行・列を同時に指定
ちなみに
2次元 (matrix あるいは DataFrame) から値を取り出す場合, 以下の方法があります
(どちらかの軸 片方が番号の場合, .index
, .columns
など利用して変換するとよいでしょう)
\ |
ラベルで指定 |
番号で位置指定 |
備考 |
単独(single value)および 複数の要素の値 |
loc |
iloc |
行だけの指定の場合 行を取り出す |
単独(single value)の要素の値 |
at |
iat |
|
Table: DataFrame
の場合 (Series
の同名メソッドは 別ページ)