git add -A の-Aオプションはなぜ大文字なのでしょうか?
-a オプションが他に使用されていたのですか?
大文字・小文字の規則はあるのでしょうか?
1 件の回答
たしかに git-add には -a
オプションがないのに --all
の短縮名は -A
ですね.
Unix コマンドの短縮名に大文字を採用することについて,私が知る限り明確なルールはないと思います.一般的には,以下のいずれかの理由で採用されている例が多いような気がします:
- 小文字の短縮名が既に存在していて,それとの区別をするため
- 挙動が特殊だったり危険だったりするため,使用時に注意してもらうため
さて,git-add については,git-add に最初に --all
オプションが追加された際のコミットメッセージに短縮名が大文字となった理由が書かれていました.
It will be too much of a change that is against the expectation of the
existing users to allow "git commit -a" to include untracked files,
and it would be inconsistent if we named this new option "-a", so the
short option is "-A". We might want to later add "git commit -A"
but that is a separate topic.
https://github.com/git/git/commit/3ba1f114267b19a458df0f1d714dc4010ec9cc56
要するに,広義の 1. と 2. の複合みたいなパターンのようです.確かに git-add 自体には小文字の短縮名 -a
は存在しませんが,それ以前から git-commit に -a
オプションが存在していて,git-commit の -a
と git-add の -A
では挙動が異なることについて注意を促すために大文字になったということのようです.
ちなみに同コミットメッセージには「git-commit の方にも -A
を追加するかも知れない」という主旨のことが書かれていますが,結局今日 (git 2.35.1) まで追加されてはいないようです.