納得できないのは、CPUの初期信号を発行してから、BIOSの0xffff0を実行するまでの過程が書かれていないからです。どなたか、その間に何が起こっているのか教えてください。
何も起こっていません。IA-32 インテル アーキテクチャ ソフトウェア・デベロッパーズ・マニュアル 下巻: システム・プログラミング・ガイドには次のように記述されています。
第 9 章 プロセッサの管理と初期化
9.1. 初期化の概要
9.1.4. 最初に実行される命令
ハードウェア・リセット後にフェッチされてから実行される最初の命令は、物理アドレス FFFFFFF0H に配置される。このアドレスは、プロセッサの最上位にある物理アドレスの 16 バイト下に位置している。ソフトウェア初期化コードをストアしている EPROMは、このアドレスに配置されなければならない。
と説明されている通りです。CPUはハードウェア・リセットされた場合、物理アドレス FFFFFFF0H の命令を実行するように作られています。そのため、PCメーカーはこのアドレスにBIOSコードを配置する必要があります。
(コメントには000FFFF0Hと書きましたが、これは486辺りの知識で古かったです)
「ハードウェア・リセット」については同書9.1に
電源投入の後、またはRESET#ピンのアサーションの後、システムバス上の各プロセッサは、それぞれのハードウェアを初期化し(これをハードウェア・リセットと呼ぶ)、
と説明されています。
kunifさんのコメントより
こんな情報 システムマネジメントモード - Wikipedia もあるので、理屈と言うかそう言いたい感覚は分かりますが、それを知ることが出来る/知っている必要があるのはインテルやx86互換CPUを開発するベンダーの関係者だけでしょう。
そんなことはありません。例に挙げておられますシステム管理モード(SMM: System Management Mode)についても同書 第 13 章 システム管理に34ページにわたって解説されています。一定の情報は公開されています。
本題のCPUの初期化部分に関しても
ハードウェアのリセット後、最初に CS レジスタに新しい値がロードされると、プロセッサは、実アドレスモードでアドレス変換に適用される通常の規則に従う(つまり、[CSベースアドレス = CSセグメント・セレクタ∗16])。EPROMベースのソフトウェア初期化コードが完了するまで CS レジスタ内のベースアドレスが変更されないようにするため、コードに far ジャンプまたは far コールを入れてはならない。
等、常識と言っても過言ではないレベルまで丁寧に説明されていますし、BIOSが起動後に行うべき処理についても9.10. 初期化とモード切り替えの例などで具体的なコード例も掲載されています。
これらを読んだと称する質問者さんが「納得できないのは、CPUの初期信号を発行してから、BIOSの0xffff0を実行するまでの過程が書かれていない」と書かれていますが、何に納得できないのか本当にわからないというのが正直なところです。