GIFおよびGIFアニメーションというファイル形式の特性を理解してオプションを指定する必要があります。
GIFは次のような特徴があります。
- パレット形式で、1枚の画像に最大で256色しか利用できない。
- 1ファイル内で複数の画像を保持できる。
- GIFアニメーションは画像間の表示タイミングを指定することで動画のような表示を実現している。
- グローバルパレットとローカルパレットが存在する。
- グローバルパレットは全ての画像に適用される。そのため、全ての画像で256色を分け合うことになる。
- ローカルパレットは1枚1枚の画像を256色で表現する。しかし、1枚ごとにパレットが付属するためファイルサイズが膨大になる。
- 透過機能がある。
- GIFアニメーションの場合、前フレームと同じ内容の場合、透過させることで色数を節約すると共にファイルサイズも削減できる。
その上で、これらを制御するffmpegのオプションも理解する必要があります。
「キャプチャしたパソコンの動画」をエンコードする前提で、グローバルパレットを使うかローカルパレットを使うかで大きく方針が異なります。
共通する内容
通常の動画と異なり、1フレーム1画像で保持しているため、フレームレートに比例してファイルサイズが肥大化します。必要なければ事前にフレームレートを下げることをお勧めします。
画面サイズの縮小も一部有効ですが、縮小の際にディザリングが行われると、ディザリングされた中間色を表現しようと色数が奪われ、結果的に画質が劣化することがあります。
グローバルパレットを使う
GIFエンコーダーのtransdiff
は既定で有効で、動画で前フレームから変化がない部分は透過させることになります。パレット生成の際はその前提でpalettegenを使用する必要があります。その意味でstats_mode
は既定値full
ではなくdiff
を指定した方がよいでしょう。
ローカルパレットを使う
palettegenは動画全体に対して1枚のパレットを生成するため、ローカルパレットでは役に立ちません。GIFエンコーダーのglobal_palette=0
で生成しましょう。