概要
WindowsでWSL2を有効化し、UbuntuにChromeをインストールして、bashのコマンドラインで起動すると、以前はUbuntu版のChromeが起動していたが、ある日急にWindows版が起動されるようになってしまった。Ubuntu版が起動するように戻したい。
詳細
Windows 10において、WSL2を有効化し、Ubuntu 20.04をインストールしました。
目的はPython3+Selenium+ChromeDriverを使って、Chromeブラウザーを自動化することです。
XサーバーとしてVcXsrvをインストールし、設定しました。
xeyesおよびEmacsは正常に動作しているので、ここまでに問題はないと思います。
次に、以下のコマンドによって、UbuntuにChromeをインストールしました。
$ sudo sh -c 'echo "deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main" >> /etc/apt/sources.list.d/google-chrome.list' # 供給元を追加する
$ sudo wget -q -O - https://dl-ssl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | sudo apt-key add - # 公開鍵を追加する
$ sudo apt update
$ sudo apt install google-chrome-stable
次に、Chromeを起動しました。
$ google-chrome&
これで、最初のうちは、Ubuntu側のChromeが起動していました。
しかし、ある日急に、同じコマンドでWindowsのChromeが起動してしまうようになりました。
$ google-chrome
とフォアグラウンド実行しても$プロンプトが表示され、ps
コマンドを入力してもgoogle-chromeプロセスが見えません。(以前Ubuntu側のChromeが実行できていたときは見えていました)
$ which google-chrome
で/home/user_name/bin/google-chrome
と返るので、フルパスを指定して
$ /home/user_name/bin/google-chrome
と書いて起動しても同じ結果になります。
関係あるかどうか分かりませんが、WindowsのChromeをすべて閉じても、Windowsのタスクマネージャーでプロセスを見ると「Google Chrome」というプロセスが11個走っています。これが問題かと思いすべて右クリックしてプロセスを殺して、再度Ubuntuで
$ /home/user_name/bin/google-chrome
と書いても同じ結果になります。
Windowsを再起動して、まったくChromeを起動しない状態でも、Windowsのタスクマネージャーでプロセスを見ると「Google Chrome」というプロセスが11個走っています。この時点で
$ /home/user_name/bin/google-chrome
と書いても同じ結果になります。
Windowsを再起動して、まったくChromeを起動しない状態で、タスクマネージャーを開いて「Google Chrome」というプロセスをすべて右クリックしてプロセスを殺して、再度Ubuntuで
$ /home/user_name/bin/google-chrome
と書いても同じ結果になります。
SeleniumはFirefoxもサポートしているので、Chromeを使わなければいいような気がしますが、Google Driveなどのサービスと連携するワークフローを設計している関係で、出来ればChromeを使いたい状態です。
元のようにUbuntu側のChromeを起動するにはどうすればいいのでしょうか。