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Rust のパーザコンビネータライブラリ combine を使おうとしていますが、ライフタイム関連のエラーに悩まされています。

数字列を整数に変換するパーザを書きたいのですが、
次の関数定義が "lifetime of return value does not outlive the function call" というエラーになってしまいます:

extern crate combine;
use combine::{
    error::ParseError,
    Parser,
    parser::regex::find,
    stream::RangeStream,
};
use regex::Regex;

fn re(pattern: &str) -> Regex {
    Regex::new(pattern).unwrap()
}

pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = i32>
    where I: RangeStream<Token = char, Range=&'a str>,
          I::Error: ParseError<I::Token, I::Range, I::Position>,
{
    let token = find(re("^[0-9]+"));
    token.map(|v: &'a str| v.parse::<i32>().unwrap())
}

数値への変換をやめると、(要件は満たさなくなりますが)エラーは出なくなります:

pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = /*i32*/ &'a str>
    where I: RangeStream<Token = char, Range=&'a str>,
          I::Error: ParseError<I::Token, I::Range, I::Position>,
{
    let token = find(re("^[0-9]+"));
    // token.map(|v: &'a str| v.parse::<i32>().unwrap())
    token
}

以下のことがわからず困っています:

  • 前者で何がライフタイム規則に違反しているのか
  • なぜ前者は違反で後者は違反でないのか
  • 前者をどう直せばいいか

どなたかわかりますでしょうか?

combine のバージョンは 4.5.1 です。

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ライフタイムのアノテーションを次のように2か所追加することでコンパイルが通るようになりました:

pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = i32> + 'a // + 'aを追加
where
    I: RangeStream<Token = char, Range = &'a str> + 'a, // + 'aを追加
    I::Error: ParseError<I::Token, I::Range, I::Position>,
{
    let token = find(re("^[0-9]+"));
    token.map(|v: &'a str| v.parse::<i32>().unwrap())
}

まず、元のコードでエラーが生じた理由について説明します0
元のコードに対してRustコンパイラが送出するエラーメッセージは次の通りです。

error[E0482]: lifetime of return value does not outlive the function call
 --> src/main.rs:9:28
  |
9 | pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = i32>
  |                            ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
  |
note: the return value is only valid for the lifetime `'a` as defined on the function body at 9:16
 --> src/main.rs:9:16
  |
9 | pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = i32>
  |                ^^

このエラーの根本的な原因は戻り値の位置のimpl Trait構文では依存するライフタイム引数を明示的に指定しなければならないという言語仕様にあります1
関数integerでは、token.mapに渡したクロージャにライフタイム'aが出現しますから、(コンパイラが生成する)戻り値型は'aを引数として含めなければいけません。

プログラムを使って説明すると、次のようになるでしょうか。

// クロージャで'aを使うのでジェネリクス引数'aが必要
struct ReturnType<'a, I> {
    // token.map(|v: &'a str| v.parse::<i32>().unwrap())の型
    map: Map<Find<Regex, I>, Closure<'a>>,
}

一方で、戻り値型にimpl Parser<I, Output = i32>と記述した場合、上述の言語仕様からRustコンパイラは「戻り値型は型引数のIにだけ依存するのだろう」と仮定してコンパイルを行います(上の例で言うとstruct ReturnType<I> { ... }と宣言されることになります)。
しかし、実際の戻り値はクロージャを経由して'aに依存しますから、コンパイルエラーに繋がるものと思われます。
したがって、戻り値に+ 'aと指定を追加してあげることでこのエラーは解決するのですが、また別のエラーが発生しました。

次のエラーメッセージはこの通りです。

error[E0309]: the parameter type `I` may not live long enough
 --> src/main.rs:9:28
  |
9 | pub fn integer<'a, I>() -> impl Parser<I, Output = i32> + 'a
  |                    -       ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ...so that the type `combine::parser::combinator::Map<Find<regex::Regex, I>, [closure@src/main.rs:15:15: 15:53]>` will meet its required lifetime bounds
  |                    |
  |                    help: consider adding an explicit lifetime bound...: `I: 'a`

このエラーは型引数I'aよりも長く生存しなければならないと言っています。
combineのトレイトが複雑すぎてよく分からないのですが、RangeStream<Token = char, Range = &'a str>&'a strのチャンクを生成できることを表しているようなので妥当でしょう。
このエラーを修正するにはコンパイラの指示通り+ 'aIのトレイトバウンドに追加してあげればOKです。

結果としてこれら2つの修正によって冒頭の通りコンパイルを通すことができました。


0: 正しさにあまり自信が無いのでぜひご指摘ください。

1: RFC 1951にて、戻り値の位置のimpl Trait型は

  1. 型引数は全てキャプチャする(in scope)
  2. ライフタイム引数は+ 'aで指定したもののみキャプチャする

と記述されています。日本語ではimpl Traitの解説記事の「ライフタイムに関する仮定」節に同じ内容が少し書かれています。

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  • 教えていただいた方法で、コンパイルを通すことができました。戻り値のライフタイムが 'a であることを表現できていないのが原因なのかな、とは少し思ったのですが、どうすればいいのかわかりませんでした。+ 'a という書き方があるんですね… 助かりました && 勉強になりました。ありがとうございます。 – bolta 2月27日 17:21

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