10進小数 0.1 の二進数展開は、無限循環小数
0.000110011001100・・・
となることが知られています。Excelは浮動小数点数をIEEE754規約に従って保持していると聞き及んでいるので、有限桁で打ち切られたその内部表現は、0.1よりもわずかに小さいか(以下、ケースA)、わずかに大きいか(以下、ケースB)、のいずれかのはずです。
ところが、あるExcelのセル、たとえば[A1]に0.1と入力し、そのセルを参照する形で、 =ROUNDUP(A1,1)
を計算しても、=ROUNDDOWN(A1,1)
を計算しても、結果はいずれも (0.1, 0.1)
となります。これは、
- ケースAであれば、
(0.1, 0)
- ケースBであれば、
(0.2, 0.1)
になるはずだ、いう予想を裏切るものです。
Excelは、内部的にどのような計算をしていますか?