規格書に興味があるなら購入くださいお願いします。オイラは購入しています。引用はいいんようということなんですが、引用にとどまる範囲では全貌を知ることができない場合があります。
c99 JIS X 3010:2003 (ISO/IEC 9899:1999) 6.3.2.3 ポインタ
値 0
をもつ整数定数式又はその定数式を型 void*
にキャストした式を、空ポインタ定数と呼ぶ。
この文言の意味は「整数リテラル 0
は、その必要があることが自明な時、任意に空ポインタ定数に変換される」です。つまり char* p=0;
は規格書上正当で p
は空ポインタ (nullptr
) となります。集成体の場合でも同様で提示例では p.p
は空ポインタ定数で初期化されます。
必要が自明でない場合ってのは例えば printf("%p\n", 0);
で、この場合 0
を空ポインタ定数に変換しなければならないことはコンパイラにとっては非自明です。ポインタ型の大きさと int
の大きさが違う処理系ではこの printf()
は期待した動作をもたらさないでしょう。
あとはリンク先 C言語のポインタ変数を含む構造体初期化について で説明した通りです。
質問が編集された結果として内容が全く変わったので、変更分に関して追記(を更に変更)
MISRA は「たとえ言語規格書が認めていてもバグの元になりそうなものは禁じる」という代物です。ここはまさにそれで、コンパイル時に int
の 0
を導く定数式を nullptr
に変換できるという仕様を
- 言語規格書は認めている
- MISRA は認めない (逸脱するなら文書を残せ)
ってだけのことです。なので c99 的には完全に正当である提示ソースコードに対して MISRA は警告を発しているわけです。 MISRA に適合させるのが優先であるなら ={NULL}
とすべきでしょうし、逸脱を選択して ={0}
とするのもありでしょう。その辺は政治的判断ってやつになります。
MISRA にせよ lint にせよ他の静的解析ツールにせよ、ツールに人間が使われるのでは本末転倒です。ツールに使われた結果不要なソースコードの修正を行って逆に読みにくくなるとか管理しにくくなるとかあるくらいなら、適切に逸脱を選択しましょう。
# と言っても上司とか依頼元とかが納得しない場合があって、だから政治的判断が必要
MISRA 2020 Rule11.9
という情報があるなら(あるいは何からの情報持っているなら)先に示してください。 なにもなかったので, 一般的な C言語でのデータ初期化についての規格を調べ伝えましたが, そういう時間や手間が全て無駄になります