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rsa の素数のペアはどのように生成される? の問いで調べていった結果、 RSA の秘密鍵(素数 p, q) は Miller-Rabin のテストによって、確率的にそれが素数であることを判定しているのだ、ということを学びました。ここでふと、これだけ世の中で RSA 鍵が使われているのであれば、そのうちのひとつぐらいは、 Miller-Rabin の素数判定を Pass した合成数を素数として取り扱ってしまっているケースがあるのではないか、と思いました。

質問

もし、 RSA の秘密鍵の素数たちのいずれかが、その実、素数ではなく合成数だった場合、何が発生しますか?

  • そもそも暗号化が上手く動作しない?
  • それとも、暗号化はできるが、その通信は実は容易に傍受できてしまったりする?
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RSA暗号と擬素数

例えばこんなページで考察されていますが

確率的素数テストに合格してしまったが、実際には素数ではない数のことを擬素数と呼びます。そしてたまたま得られた鍵(=素数)が擬素数であった場合というのは

- 秘密鍵とは巨大な素数
- 公開鍵とは巨大な素数と巨大な素数の積(2つの素数の積)

であることが期待されているが、実は片方が擬素数だったという状況です。

RSA の処理は除算して余りを取るだけなので

そもそも暗号化が上手く動作しない?

暗号・復号に関しては何の問題も発生しません。うまく動きます。

その通信は実は容易に傍受できてしまったりする?

擬素数のほとんどは素数2つの積であったりするので、ブルートフォースな素因数分解に要する時間が短くなった、と考えることができます。が、もし暗号鍵が真に素数だったなら素因数分解(=暗号解読)に1000年を要する状況が、擬素数だったら500年を要するくらいに短縮されるだけです。他にも事情があって、実際問題として第三者が傍受して有効な期間内に暗号を解いてしまう心配をする必要はないと考えてよいです。

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秘密鍵(p,q)が合成数だった場合に実際にどうなるかはRSA鍵の生成時に確率的素数判定法を使って問題ないのか - hnwの日記に事例があります。

SSHの公開鍵認証で試した結果が記載されていますが、opensslで普通に暗号化・復号した場合は復号時に

RSA operation error
139806236009728:error:0407109F:rsa routines:RSA_padding_check_PKCS1_type_2:pkcs decoding error:crypto/rsa/rsa_pk1.c:251:
139806236009728:error:04065072:rsa routines:rsa_ossl_private_decrypt:padding check failed:crypto/rsa/rsa_ossl.c:491:

こんなエラーで失敗します。(正確に言うとごく希に「エラーは出ないが誤った平文」になるときがあるはず)

そもそも暗号化が上手く動作しない?
それとも、暗号化はできるが、その通信は実は容易に傍受できてしまったりする?

RSAは3素数以上でも成り立つ(multi-prime RSA)ので、p,qのいずれかが合成数だったとしてもアルゴリズム的に破綻するわけではありません。

暗号化はそのまま走ります。(いずれにしても公開鍵は合成数なので)

復号はそのままでは動かないので手直しが必要です。(鍵の計算だけやり直せばよいのかロジックも直す必要があるのかまではわかりません。Broken RSA - バランスを取りたいによると鍵の計算だけでよい?)

誤った鍵で暗号化された暗号文がどれだけ危険かは、Miller-Rabin 素数判定法が「数値の質」まで判定してくれるのか、と言い換えることもできます。まともな実装で「たまたますり抜けた」が起きたぐらいなら多分大丈夫なんじゃないかな、と思いますが、突っ込んで考えてないのでよくわかりません。

そもそも「たまたますり抜けた」が現実に起きる可能性はほとんどない上、起きたとしても復号処理の結果でエラーになるか化けてるかで気づけるので、あまり気にすることでもない気がします。

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ひとまず、「miller rabin の round は pass する可能性があるが、しかし素因数分解可能な素数」を用いて秘密鍵を作ってみました。

この鍵の prime1 は、 1195068768795265792518361315725116351898245581 であって、a = 2 のときの miller-rabin は probably prime ですが、 a = 103 などで composite 判定されるような合成数です。(prime2 の方は、 (openssl の) RSA 秘密鍵の中身はそれぞれ何を表す? から流用してます)

この鍵を用いて計算すると、例えば

$ printf '%s\n' b | openssl rsautl -encrypt -inkey ./as_pem | openssl rsautl -decrypt -inkey ./as_pem
b

となり、ひとまずだいたいの場合は、問題なく暗号・復号化が可能そうです。

どうして、合成数でも問題なく動作するのか (suzukis さんの回答と何が違うのか) はまだちょっと分かっていないです。

Private-Key: (1686 bit)
modulus:
    31:40:6f:5c:f1:04:91:ea:91:7f:de:66:77:6a:6f:
    18:14:34:fe:ce:56:d8:28:9c:7d:38:af:77:93:39:
    47:2f:cd:a1:5c:5f:fa:0e:8f:8c:93:08:87:0b:fa:
    40:32:7c:a6:29:5a:4a:03:b4:e5:4a:66:4d:84:cc:
    ef:cc:fb:92:72:8e:f4:03:6d:6c:16:d5:38:7e:2d:
    cc:3e:e9:71:3d:96:06:5b:f2:2b:29:45:27:03:93:
    bf:77:cb:35:c9:74:d6:72:5c:8b:2f:fe:d5:85:0e:
    6a:47:8a:6d:76:38:9c:9a:04:12:4c:e6:cd:2f:b2:
    65:50:47:2c:97:a7:bd:b9:16:2c:3e:ed:3b:1c:a6:
    b8:3c:20:32:ac:1c:06:5d:c8:9f:6e:44:67:b5:2f:
    6b:b2:77:4e:71:a8:62:4f:88:65:4b:4e:5e:dc:1b:
    83:5c:c8:68:d9:47:27:81:7c:e8:9c:0f:99:ed:de:
    20:5d:10:b2:fc:df:ab:44:57:22:a6:fe:a3:05:89:
    5c:0a:b1:70:8c:14:cc:de:34:7b:94:c0:b1:90:a7:
    a9
publicExponent: 65537 (0x10001)
privateExponent:
    08:43:56:7b:ba:1f:09:69:18:98:a2:a4:3f:d0:2e:
    4b:d4:a6:10:5b:6e:11:d6:ba:cb:eb:49:e2:02:0c:
    54:d9:d8:f4:6c:94:b6:4c:3d:8e:91:14:85:36:29:
    36:de:c9:a8:82:b9:f1:c1:f1:26:d7:29:a2:06:5d:
    c3:e3:51:c8:53:09:f1:8d:56:f0:db:e3:41:a7:19:
    f0:a1:21:ca:f2:c5:96:a7:cf:dc:bc:0b:2b:dc:d9:
    07:29:3c:f8:f2:bc:e2:81:ed:21:8d:be:c3:5f:2a:
    65:4b:c4:c2:b1:03:03:92:09:fd:16:a8:8b:02:45:
    8d:49:82:1c:f1:d2:c2:f9:69:4d:36:dd:cf:f4:c6:
    1f:56:e5:79:c1:41:ae:cc:8c:4b:73:35:10:d5:2a:
    ce:0c:33:23:6f:ef:bb:04:4e:20:65:a5:68:a6:d9:
    d0:70:8c:d2:35:dc:8e:0f:bb:2d:08:6b:43:89:49:
    bb:82:95:f2:06:a5:25:f3:cb:65:e8:ce:6d:7c:3c:
    83:a8:87:38:fd:a9:6c:3a:d3:38:82:aa:04:44:69:
    d5
prime1:
    35:96:b7:77:66:7a:97:06:14:49:3b:eb:d9:d7:5c:
    9d:64:d9:cd
prime2:
    00:eb:48:0c:37:c0:ea:db:a9:e6:c3:7c:a3:33:b2:
    2c:70:90:50:8d:b3:22:b1:55:75:6c:5e:b7:1a:32:
    4c:d9:fa:17:42:ba:ba:2c:dc:36:ce:71:6a:f6:f3:
    a7:0e:91:f1:61:b4:94:d8:07:dd:98:2a:88:6a:5e:
    fa:4f:84:cc:1a:25:fe:b7:71:5b:60:62:85:a8:0b:
    53:98:7c:26:09:98:ef:12:d0:93:03:9f:00:8a:ee:
    72:0d:c6:8f:21:9d:0a:ce:44:ef:8b:5c:18:c5:21:
    7c:7d:1e:a5:29:55:11:7e:ec:b3:14:8c:08:f3:33:
    dc:cf:c7:b7:74:a3:ad:ca:53:b3:72:71:23:1c:ea:
    99:7d:0b:81:77:d0:82:67:26:aa:9d:ac:ec:bf:d0:
    df:63:86:61:68:c4:89:ab:ff:36:14:6a:ef:09:91:
    82:30:d7:b7:36:5c:cf:c5:c2:91:04:4d:1a:2c:64:
    66:ea:a9:4b:29:5d:a1:80:fb:ae:2e:b9:4d
exponent1:
    0d:bf:a3:46:60:e6:66:c4:ca:83:97:7a:05:23:b9:
    c1:2f:d4:a9
exponent2:
    00:a0:52:32:c9:16:f2:b2:05:be:d1:fc:2e:f4:fd:
    f6:dc:28:ea:4a:f4:02:b2:d5:a9:b2:d3:83:6f:1d:
    51:52:c2:e0:70:be:ee:37:bd:42:b7:3f:7f:84:91:
    18:87:8c:18:ef:db:ee:04:9a:af:7b:8d:97:f0:eb:
    91:22:f8:39:5f:a3:fe:42:1f:c3:05:15:7d:3f:b9:
    a0:17:ea:98:bc:b7:72:48:de:c9:1e:91:8c:fc:1e:
    68:a7:4c:62:a1:a3:f2:06:05:e1:38:93:e3:e9:07:
    dd:5d:20:b1:a8:4d:68:23:95:c4:9d:3e:a2:a6:9d:
    f3:5b:be:1a:1b:27:a1:37:99:fb:50:03:19:cb:0d:
    6c:d3:51:30:c2:64:d9:46:d2:89:35:f1:ec:4c:f4:
    56:13:ea:30:9c:04:38:4f:74:12:f4:ac:bc:ff:47:
    20:70:89:bd:35:14:df:1b:41:6e:31:81:1c:51:9d:
    84:a7:67:fe:68:4c:7d:cd:77:32:04:72:8d
coefficient:
    0d:0f:ef:59:13:2a:d5:2a:b0:71:66:1f:cb:82:99:
    3a:e0:17:1d
-----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----
MIIDewIBAAKB0zFAb1zxBJHqkX/eZndqbxgUNP7OVtgonH04r3eTOUcvzaFcX/oO
j4yTCIcL+kAyfKYpWkoDtOVKZk2EzO/M+5JyjvQDbWwW1Th+Lcw+6XE9lgZb8isp
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