#!/bin/bash
fuga=" string"
echo ${fuga} | sed -e 's|^\s||'
出力
tring
これはどんな使用ですか?環境依存でしょうか?
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登録してこのコミュニティに参加するシェルは与えられたコマンドライン文字列に対して変数展開 (variable expansion)、ワード分割 (word splitting)、パス名展開 (pathname expasion) などを実行し、その結果をコマンドとして実行します。
echo ${fuga}
がどのように解釈されるかというと:
echo string
と解釈されるecho
と string
の間に
(スペース 2 つ))echo
と string
の 2 要素として解釈される。echo
コマンドにコマンドライン引数 1 つ string
を指定して実行する。echo
コマンドの実行により string
が出力される。このようにワード分割の過程で ${fuga}
の先頭にあったスペースが失われたものが echo
に渡され、結果 sed
には string
だけが渡されます。
コマンドライン中のスペースなどをワード分割の対象外にするには \
(バックスラッシュ) でエスケープしたり "
(ダブルクォート) か '
(シングルクォート) で括ってエスケープする必要があります。変数に含まれるスペースなどのワード分割を防ぐにはダブルクォートで括って変数展開する必要があります。
sed
が対応する正規表現は「BRE」(basic regular expressions、基本正規表現) であって「ERE」(extended regular expressions、拡張正規表現) ではありません。よって正規表現 \s
はBRE としては s
と等価であり、これは s
にだけマッチします。
しかし GNU sed などの特殊な sed は BRE ではなく ERE 的な BRE として解釈する機能が実装されており、正規表現 \s
は「空白文字」にマッチします。(GNU sed は --regexp-extended
オプションを指定することにより ERE が利用できるのに、何故こんな余計な機能を設けたのかは理解に苦しむところ)
よって sed の実装に依存しない (移植性 (portability) を考慮した) sed スクリプトを書くには GNU sed などの特殊な実装を考慮した BRE を記述する必要があります。
「${fuga}
に含まれるスペースなどを維持する」、「sed で先頭の 1 文字以上のスペースを削除する」(移植性を考慮する) でよければ、スクリプトは次のようになります。
#!/bin/bash
fuga=" string"
echo "${fuga}" | sed -e 's|^ *||'
\s
が空白文字類を示す正規表現として扱われますが(sed
コマンドのスイッチオプション次第で変わります)、基本正規表現(BRE
)や拡張正規表現(ERE
)にのみ対応している sed コマンドではs
という文字そのものにマッチすることになります。 その場合は、[[:space:]]
を使います。echo ${fuga} | sed -e 's|^[[:space:]]||'
もっとも、記載されているスクリプトの処理は一体何を目的にしているのか不明ですが………echo "${fuga# }"
とすることもできます。