現在、SELinuxの勉強をしているのですが、どうしても腑に落ちないことがあるので教えて下さい。
CentOS7を使いhttpdのDocumentRootを変更し、SELiunxをEnforcingにしてブラウザよりWEBサーバにアクセスすると403エラーとなりアクセスできなくなります。
SELinuxを Permissive に変更するか、アクセス対象となるファイル(例えば: index.html)のラベルを"httpd_sys_content_t"に変更するとアクセスできるようになります。
さて、これはよく知られた動作であります。
しかしながら、よく確認すると不可解な点があります。
確認のため、関連する情報を確認しました。
対象となる index.html のラベルをみると次のとおりです。
$ ls -Z /home/www/html
-rw-rw-r--. www www unconfined_u:object_r:user_home_t:s0 /home/www/html/index.html
httpd のラベルは次のとおりです。
$ ps -eZ | grep httpd
system_u:system_r:httpd_t:s0 7287 ? 00:00:00 httpd
SELinuxのポリシーを確認しますと、次のようになっていました。
$ sesearch --allow --source httpd_t --perm read --target user_home_t --class file
Found 1 semantic av rules:
allow httpd_t user_home_type : file { ioctl read getattr lock open } ;
SELinuxのポリシーをみると、"httpd_t" は "user_home_type" ラベルを持ったオブジェクトにアクセスできる、と設定されているように見えます。
監査ログを確認してみると、つぎのようになっていました。
# ausearch -m avc
type=AVC msg=audit(1589269188.714:569): avc: denied { read } for pid=7289 comm="httpd"
name="index.html" dev="dm-0" ino=50334142 scontext=system_u:system_r:httpd_t:s0 tcontext =
unconfined_u:object_r:user_home_t:s0 tclass=file permissive=0
監査ログを読み解くと、「ラベル"httpd_t"をもつプロセス"httpd"が、ラベル"user_home_t"をもつファイル"index.html"を"{read}"しようとしたところを"deny"した」ということのように思えます。実際にサーバは403エラーを返します。
この動作は、先述したポリシーにてallowされているように見受けられるのですが、実際にはdenyされています。
なぜポリシーにてallowされている動作がdenyされているのでしょうか。
教えていただきますと幸いです。