JSON.load
は内部で JSON.parse
を利用しています。そして、それぞれは目的が違います。
JSON.parse
は、JSON文字列に対して、それを ruby の組み込み型で読み込むことを目的に実装されています。その挙動は、資料に依れば、基本的には RFC 4627準拠の読み込み動作を行います。(例: NaN や Infinity は rfc に規定されていないので、読み込みエラーになる。これを Float::NaN
などで読み込むためには、 allow_nan: true
を指定する)
JSON.load
は、もう少し汎用的なことを目的としていて、「ruby 的なオブジェクトを読み込む」ことができるように設計されています。具体的には、string だけではなく IO オブジェクトを引数にとったり、第2引数で proc を指定して任意の微調整を行えるようにしたり、 create_additions
な規約に従い、 Hash ではなく任意の ruby オブジェクトを読み込みしたり、です。(その実、 create_additions
は JSON.parse
でも可能ですが、しかしデフォルトオプションでは off になっています)
class Foo
def initialize(attrs)
@attrs = attrs
end
def self.json_creatable?
true
end
def self.json_create(attributes)
new(attributes.reject { |k| k == 'json_class' })
end
end
JSON.load('{"json_class": "Foo", "bar": "piyo", "hoge": "fuga"}')
# => #<Foo:0x00007fd3811f50c0 @attrs={"bar"=>"piyo", "hoge"=>"fuga"}>
また、セキュリティ的な観点でも違いがあります。 JSON.parse
は例えば JSON での api 通信の読み込みにも使いうるように実装されており、そのために、何も考えずに任意の JSON をパースしても危険じゃないように、もろもろの設定値がデフォルトに設定されています。一方、 JSON.load
は主にシリアライズ・デシリアライズが主目的のため、プログラマにとっての利便性が優先されています。(信用できないデータはデシリアライズしては、そもそもいけないよね、という原則論があるような気がします)
具体的に、このように JSON.parse
と JSON.load
でデフォルトが異なっているオプションには、 create_additions
, allow_nan
, max_nesting
があります。
参考: https://stackoverflow.com/q/17226402/3090068