まず、質問の現象はバグではなく正常な動作でしょう。
子ダイアログをタブコントロールに組み込んだ時点で、子ダイアログの原点(0, 0)はタブコントロールの「To Do」の文言の下になっているでしょう。
質問記事の図で言えば、以下のように 子ダイアログとタブコントロールの緑色の十字の位置が同じ原点(0, 0) と思われます。質問の意図としては赤色の十字の位置を子ダイアログの原点(0, 0)にしたい のでしょうが、簡単には出来ないでしょうね。(ピンクの部分は後述)
子ダイアログの表示位置・サイズを調節することは可能ですが、以下のような課題があります。
それらの課題があったとしても表示位置・サイズを調節したいかどうか、を考えてみてください。
例えば @Cold Starch Jelly さんの紹介記事では以下の箇所でタブコントロール上の子ダイアログ表示位置・サイズを設定しています。
// サイズを計算する
CRect r;
m_ctrlTab.GetClientRect(&r);
r.left +=2;
r.right -=4;
r.top += 20;
r.bottom -= 4;
// ダイアログを、タブの子ウィンドウとして作る
m_pDlg1 = new CDlg1(&m_ctrlTab);
m_pDlg1->Create(CDlg1::IDD, &m_ctrlTab);
m_pDlg1->MoveWindow(&r);
表示結果は以下になります。
これを特に工夫せず上記の表示位置・サイズ計算をコメントアウトして、m_ctrlTab.GetClientRect(&r)
で取得した情報をそのままm_pDlg1->MoveWindow(&r)
にすると以下のようになり、タブコントロールのタブキャプション部分等が覆い隠されてしまいます。
そのため、いったん表示範囲を限定するためのウィンドウを間に挟んで、今は子ウィンドウとなっているものを孫ウィンドウとする形にします。
ただし、子ウィンドウでクリッピングするため、孫ウィンドウの上端と左端(上記質問記事図のピンク色の部分)は常に表示されなくなります。
// サイズを計算する
CRect r;
m_ctrlTab.GetClientRect(&r);
r.left +=2;
r.right -=4;
r.top += 20;
r.bottom -= 4;
// 孫ウィンドウをクリッピングする子ウィンドウを作成する
pW1 = new CWnd(); // CWnd* pW1;を .hに追加しておく
pW1->Create(_T("STATIC"), NULL, WS_CHILD | WS_VISIBLE, r, &m_ctrlTab, 145);
pW1->MoveWindow(&r);
// ダイアログを、タブの孫ウィンドウとして作る
m_pDlg1 = new CDlg1(pW1);
m_pDlg1->Create(CDlg1::IDD, pW1);
CRect c1;
c1.left = -15; // 孫ウィンドウの表示位置調節
c1.top = -15; // 以下同じ
c1.right = r.right - r.left;
c1.bottom = r.bottom - r.top;
m_pDlg1->MoveWindow(&c1);
// 子&孫ウィンドウの表示
pW1->ShowWindow(SW_SHOW);
m_pDlg1->ShowWindow(SW_SHOW);
// OnTcnSelchangeTab1()の表示切替処理
if (m_ctrlTab.GetCurSel() == 0)
{
pW1->ShowWindow(SW_SHOW);
m_pDlg1->ShowWindow(SW_SHOW);
pW2->ShowWindow(SW_HIDE);
m_pDlg2->ShowWindow(SW_HIDE);
}
else
{
pW2->ShowWindow(SW_SHOW);
m_pDlg2->ShowWindow(SW_SHOW);
pW1->ShowWindow(SW_HIDE);
m_pDlg1->ShowWindow(SW_HIDE);
}
こちらの表示結果は以下になります。
.rc
ファイルのDialog
とかDESIGNINFO
等の位置・サイズ情報が記載されている部分を抜き出して追記してもらえれば、内容や状況の確認や対処方法を考える助けになるでしょう。