5
public class Greeter {
    public static String greet(final String name) {
        final String message = String.format("こんにちは、%s!", name);
        return message;
    }

    public static void main(final String[] args) {
        final String message = greet("世界");
        System.out.println(message);

        // String.format() が確保した領域は(そのうち)GCが回収する
    }
}

上のJavaコードのうち、greetメソッドをCライブラリに置き換えようと考えています。
上記のコードはJavaとしては合法だと考えていますが、同じようなノリのC実装はメモリリークするので問題があるかと思います。

char* greet(char *name) {
    char *message = calloc(256, sizeof(char));
    sprintf(message, "こんにちは、%s!", name);
    return message;
}

int main(int argc, char **argv) {
    char *message = greet("世界");
    printf("%s\n", message);
    return 0;
    // calloc() が確保した領域が解放されないまま
}

そこで、後述のような、動的に確保した領域の解放方法(及び、対になる確保方法)を考えていました。
が、そもそもこのような要求は別に特殊というわけでも無いと思うので、イディオム、パターン、ライブラリ実装などで一般化されているのでは、という思いも浮かんできました。

この件に関して、参考になりそうな(検索キーワードになりそうな)名前や実装などはあるでしょうか。


以下、自分が検討していた対応方法です。

1.
解放処理を提供するパターン。
実際には動的確保する関数としない関数が混在することになると思うので、呼び忘れとかが発生しそう。

void greet_retval_dtor(char *retval) {
    free(retval);
}

// 呼び出し元
    char *message2 = greet("デストラクタ");
    printf("%s\n", message2);
    greet_retval_dtor(message2);

2.
呼び出し元が確保した領域に呼び出し先が書き込むパターン。
あらかじめ必要なサイズの当たりがつくような処理でないと利用できない
(あるいは、先に必要なサイズを教えてもらえるような関数が別途必要)。

void greet_prepared_buffer(char *name, char *message) {
    sprintf(message, "こんにちは、%s!", name);
}

// 呼び出し元
    char *buff = calloc(256, sizeof(char));
    greet_prepared_buffer("バッファ", buff);
    printf("%s\n", buff);
    free(buff);

3.
コールバックで呼び出し元に返すパターン。
関数のスコープと確保した領域のライフタイムが一致するという点では自然な気が。

void greet_callback(char *name, void (*cb)(char *message)) {
    char *message = calloc(256, sizeof(char));

    sprintf(message, "こんにちは、%s!", name);
    cb(message);

    free(message);
}

// 呼び出し元
void callback(char *message) {
    printf("%s\n", message);
}

    greet_callback("コールバック", callback);

(追記)
実際には、呼び出し元はJava(Project Panama利用)、呼び出し先CライブラリはRustで実装しようと考えています。
ただ、今回の件は実装言語に依存する話ではないのでは、と考えています(ので、C言語以外だと解法がある、というのであればそれも知りたいです)。

以下は前述のパターン2(呼び出し元が領域確保するパターン)を実装した…つもりのコードです。

呼び出し元コード(Java, 14-panama):

public static void main(final String[] args) {
    final Scope scope = greeter_lib.scope();

    final Pointer<Byte> name = scope.allocateCString("錆びたお茶");
    final long size = 256;
    final Pointer<Byte> message = scope.allocateArray(NativeTypes.UINT8, size).elementPointer();

    greeter_lib.greet(name, message, size);

    final String retval = Pointer.toString(message);
    System.out.println(retval);

}

呼び出し先コード(Rust, 1.41.0):

#[no_mangle]
pub unsafe extern "C" fn greet(name: *const c_char, message: *mut c_char, count: size_t) {
    let name = CStr::from_ptr(name);
    let name = name.to_str().unwrap();
    let text = format!("こんにちは、{}!", name);
    let text = CString::new(text).unwrap();

    message.copy_from(text.as_ptr(), count);
}
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  • greetメソッドをCライブラリに置き換えようと考えています」とのことですが、Javaの処理の一部をJNIで実装する、という意味でしょうか? そうであれば、C++言語の考え方も示せると思います。 – user20098 2月8日 9:22
  • 「参考になりそうな(検索キーワードになりそうな)名前」の一つとして、Memory pool を挙げておきます。 – metropolis 2月9日 1:59
  • 私の個人的な感想ではメモリーの解放忘れを考えると、3のコールバック方式が、良さそうな気がします。 – 池田茂樹 2月9日 5:15
  • 1
    @metropolis すみません、Wikipediaの説明が私には理解できなくてググったところこういうコメントを見つけました。ここで登場する"pool allocation"は呼び出しのメモリ管理方法だと思います(Project Panamaで該当するのはScope?)が、このような理解で合っているでしょうか。(あるいは、呼び出しでmemory poolを利用する方式での実現可能性も示唆されているでしょうか) – yukihane 2月9日 15:15
  • 1
    はい、その通り(呼び出し元のメモリ管理方法)です。呼び出し先で memory pool を利用する場合には Memory Pool System の利用が考えられます。 – metropolis 2月9日 17:12
3

Javaの文字列はUTF-16なので、相互運用するのであればネイティブコード側でもUTF-16を扱える言語のほうが効率的だし楽です。JNI (Java Native Interface) のAPI関数にはchar*/const char*のインターフェイスも用意されていますが、これはModified UTF-8と呼ばれる特殊形式であり、またUTF-16との余計な変換コストもかかります。

C/C++のようなネイティブ言語と、Java/C#のようなマネージ言語を相互運用する際、ネイティブヒープマネージヒープではメモリ管理の扱いが異なります。マネージ型を受け取って処理してマネージ型を返すような単純なケースなのか、それともネイティブヒープへのポインタをマネージコード側で保持しておきたいのか、によって方針も変わってきます。また、相互運用は言語やフレームワークごとに用意されている方法に従う必要があります。JavaであればJNIを使う、C#であればP/InvokeやCOM相互運用あるいはC++/CLIやC++/CXを利用する、などです。

Javaとネイティブ言語間のやりとりの場合、まずは素直にJNIを使って、C++ (C++11以降) でネイティブ側を実装する方法が良いと思います。
(おそらく Project Panama はユーザーが少なく、まともな開発情報が得られるとは思えません)

JNIEnv::NewString()で返却されるjstringはJavaのString型(マネージヒープ)に対応するJNIローカル参照で、nativeメソッド呼び出しの制御がJava側に返るとGC管理対象になり、解放をJVM任せにできます。

// C++ 側:
#include <jni.h>
#include <string>

extern "C" JNIEXPORT jstring JNICALL
Java_com_example_Greeter_greet
(JNIEnv* env, jclass /* sender */, jstring name) {
    if (!name) {
        return nullptr;
    }
    const jsize srcLength = env->GetStringLength(name);
    const jchar* nativeSrcBuffer = env->GetStringChars(name, nullptr);

    jstring resultString = nullptr;
    try {
        std::u16string str = u"こんにちは、";
        if (srcLength > 0 && nativeSrcBuffer) {
            str += std::u16string(reinterpret_cast<const char16_t*>(nativeSrcBuffer), static_cast<std::size_t>(srcLength));
        }
        str += u"!";
        resultString = env->NewString(reinterpret_cast<const jchar*>(str.c_str()), static_cast<jsize>(str.length()));
    } catch (...) {
    }

    if (nativeSrcBuffer) {
        env->ReleaseStringChars(name, nativeSrcBuffer);
        nativeSrcBuffer = nullptr;
    }
    return resultString;
}
// Java 側:
package com.example;

public class Greeter {
    static {
        System.loadLibrary("xxx");
    }
    public static native String greet(String name);
    ...
}

ただし、計算量の多い処理の高速化や、既存の膨大なネイティブコード資産の活用など、よほどの理由がないかぎりJava/ネイティブコード相互運用には手を出すべきではありません。たいていの場合、Javaだけで組んだほうがコードのメンテナンス性の観点から好ましく、またヘタにネイティブコードを使うとかえってパフォーマンスが低下することもあります。

一般論で言うと、異なる言語間あるいは異なるABI間でのネイティブヒープメモリのやりとりは、通例バックエンド(ライブラリ)側にバッファの確保関数と解放関数を用意して、フロントエンド(アプリケーション)側で確保と解放を実行します。バッファサイズが不明な場合は別途必要バッファ長の問い合わせ関数を用意するケースもあります。C言語関数形式で書かれたAPI(例えばOpenCLやVulkanなど)の設計が参考になるはずです。

上位レベルの言語側では解放処理を自動化してメモリリークを防ぐため、例えばC++であればコンストラクタ・デストラクタによるRAII、JavaであればAutoCloseable、C#であればIDisposableなどのリソース管理フレームワークにネイティブリソースの確保と解放を封じ込めるのが定石です。有名なC言語関数形式のAPIには、対応するC++/Java/C#向けのラッパー(バインディング)が公式または第三者によって開発されていることが多く、そういったものもまた参考になるはずです。

Windows APIやCOM (Component Object Model) ではGlobalAlloc()/GlobalFree()CoTaskMemAlloc()/CoTaskMemFree()SysAllocString()/SysFreeString()など、フレームワークやOSが用意したAPIでメモリ確保が行なわれるので、呼び出し側で不要になったときに対応APIを使って解放せよ、という設計になっているものもあります。ATL/MFCにはRAIIラッパーが用意されています。

なお、C++コードではポインタあるいはintptr_t/uintptr_tを、C#コードではポインタあるいはIntPtr/UIntPtrを使ってネイティブヒープのポインタやハンドルを保持することができますが、Javaコードではポインタやハンドルを直接保持することができないため、byte[]などを使う必要があります(intlongを使うと移植性が下がります)。

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2

呼び出し元が確保した領域に呼び出し先が書き込むパターン についてですが、

引数にバッファサイズを受け取り、戻り値で本来必要としたサイズを返す、というパターンを見たことがあります。

size_t greet(char *name, char *message, size_t message_size) {
    size_t needed = 9+strlen(name);
    if (needed <= message_size) {
        sprintf(message, "hello, %s!", name);
    }
    return needed;
}


int main(void)
{
    size_t size = greet("buffer", NULL, 0);
    char *buf = malloc(size);
    greet("buffer", buf, size);
    printf("%s\n", buf);
    free(buf);

    return 0;
}
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1

のクラスにしてデストラクタを使う
でなきゃならないのなら(自動変数を前提に) alloca() を使うマクロにする
あたりが現実的な解でしょうか・・・

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  • C++デストラクタの発動条件をちゃんと理解していないのですが(、RAIIの説明を読むに)、関数スコープ(ブロックスコープ)によるリソース管理の自動化、つまり質問文中パターン3のコールバック方式の実現手段、というふうに捉えましたが合っているでしょうか。 – yukihane 2月9日 15:51
  • 1
    はい、3相当っす。 C++ のデストラクタは、自動変数であれば対応する { .. } の閉じ括弧を通過する際に呼ばれます。スコープという用語は可視性を意味するのでこの場合には不適切。 – 774RR 2月10日 12:36
1

ヒープに確保したメモリの解放というお話であれば、C++の考えで敷衍するとスマートポインタ参照カウントという単語にいきつくと思います。Rustは詳しくないのですが検索すると公式のドキュメントがでてきますので、このあたりをご参考にされてはいかがでしょうか?

https://doc.rust-jp.rs/book/second-edition/ch15-00-smart-pointers.html

基本的にはご推察の通り、何も考えずに用意されたものを使うのが通例ですし効率的でもあります。
char*にヒープを確保して、文字列をいれて、デストラクタで自前にdelete ... は行わずに標準ライブラリのstringを用いるのが適当でしょう(上のドキュメントを見る限りRustにも存在するようです)。

PureなC言語で実装することもできなくはないようです。

https://stackoverflow.com/questions/799825/smart-pointers-safe-memory-management-for-c

JavaでC言語側の領域確保と解放は … 私なら避けると思います。JNIでJavaの型にして戻したほうが管理が楽ですしユーザーも使いやすいと思うので。

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1

多くの言語でそのような機能はForeign Function Interface(FFI)と呼ばれているので、FFI + design, principle, concept あたりをキーワードに検索することになると思います。

質問に対する直接的な回答として、具体的なイディオムとして見つけられたのは opaque pointer くらいでした。


他には、自分が疑問に思っていたことと同じ方向の記事として、次のようなものがありました。

加えて(、質問の当初の趣旨に反して実装言語依存のものになるのですが)、

という記事内容は、自分が問題としている領域とかなり近く、ここで説明されているライブラリのリポジトリは詳細を見てみる価値があるのではないかな、と考えています。

現時点の FFI の話題は、既存のプログラム資産を利用するために行う、というものが比較的多い(FFI API をデザインする余地が無く、既存の API に合わせることができるかが関心の対象になる)印象を受けています。
それとは異なり、Mozilla が Rust で行おうとしているのは、マルチプラットフォームのために新規作成機能も FFI を利用して実装していくというものなので、自分にとって参考になりそうな情報が多そうだ、と感じました。


(以下、概ね出典のない独自研究です。)

今回、「呼び出し元」「呼び出し先」という 2 つの立場のモジュールが登場しています。
これら 2 つのモジュールが協調動作するとき、2 つの類型に分類できるかなと考えます。

  • 呼び出し元が生成したコンテンツを呼び出し先が受け取り、処理する
  • 呼び出し先が生成したコンテンツを呼び出し元が受け取り、処理する

画像の説明をここに入力

ここからコンテンツを格納するメモリ領域(以降、作図の都合上容器と呼称します)の確保と破棄について考えていきます。

まず、容器を作成するのは誰が適任なのかを考えてみると、コンテンツ生産者が必要なサイズの容器を用意する、というのがどう考えても適切に思われます(以下、基本形と呼称)。

画像の説明をここに入力

コンテンツ消費者は一般的にコンテンツの大きさがわからないので適切な容器を作成するのが困難で、小さすぎるとバグ(バッファオーバラン)になり、大きすぎると効率が低下します。

それではなぜ、呼び出し先がコンテンツ生産するような C 言語の API (例えばscanfstrcpy)はコンテンツ消費者である呼び出し元が容器を用意する前提(以降、容器先渡し方式と呼称)なのか。
これは容器としてスタック領域を利用したいという C 言語特有の要求によるものではないかと思われます。
FFI について考えると、スタック領域を意識しない(意識できない)言語も多く、これについてさほど強い要求は無いのではと考えます。

ただし、スタック領域利用のことを考えないとしても、呼び出し先のコンテンツ生産者に容器作成を任せたくない状況はあり得るでしょう。
呼び出し先のコンテンツ生産者に対してコンテンツ生成を高頻度で依頼するような状況で、容器作成を都度行わなくとも前回のものを使い回せる(必要な容器の大きさが固定で、現在の容器の中身は無くなっても良い)、というような場合です。
この場合には、あらかじめ容器を作成して、コンテンツ要求の関数で容器先渡しを行い容器作成処理を省略したくなるのでは無いかと考えます。
(グラフィック処理なんかが該当すのでは、思っていますが、確認できていません)

パフォーマンス上の要請で行うことになるので、自然にこの形になった、という状況は無く、意図を持って基本形から容器先渡し方式に変形することになるのではないでしょうか。

画像の説明をここに入力

次に、容器を破棄するのが適切のは誰かと言うと、これもあまり考える余地がなくコンテンツ消費者がコンテンツを消費し不要になった時点で行うのが自然で、つまりコンテンツ消費者が行う、ということになるかと思います。
ただし、容器を破棄する処理の実装と容器を作成する処理の実装は同じ側が行っているはずで、API 境界をまたぐ呼び出しが発生する場合もあります。

画像の説明をここに入力

質問文には容器の破棄を忘れる(リーク)という懸念もありました。
これについては、調べた限りでは、たしかにそのとおりだが、言語に備わっているデストラクタ相当機能(Java の try-finally(Project Panama では Scopetry-with-resources) や Go だと defer)でリークを防いでいくことで対応可能、というのが一般的な考え方のようです。

コールバック方式について。
必ずしも利用を避けるべきとは言えないが、前述の基本形でなくコールバック方式を用いるのであればちゃんとした意図が必要(容器先渡し方式と同じように)なのかな、という感想を持ちました。
言語や FFI ライブラリ実装によって考慮すべき事項が異なり、机上で思い浮かべられることより実際の難易度は高そうに感じられます。

なお、(既存資産の再利用文脈以外での)コールバック方式についての言及は、調べた限りでは、冒頭にリンクしたものともうひとつの合計 2 つだけでした。

Making a C Library FFI Friendly
  1. Keep callback signatures simple, shallow, and well-documented. This is especially important if callbacks are necessary to use the library’s core functionality.
  • Callbacks ar not ideal, but they work

まとめると、基本形 がベースになり、容器先渡し方式, コールバック方式 は明確な意図を持って 基本形 から変形すべき、ということになります。

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