OpenCV を久しぶりに使いたくなったので調べてみました。
ネットにある日本語での解説内容では、いまいち 動作しない点があったので
本家サイトの情報を見ながら試してみました。
opencv_face*.lib のライブラリが存在しない。
https://answers.opencv.org/question/217298/opencvjs-building-wasm-cvfacecreatefacemarklbf/
に書かれている内容だと まだ不安定なので contrib パッケージに入っているそうです。
contrib パッケージは ソースからビルドするしか入手する方法がありません。
https://github.com/opencv/opencv_contrib に書いている ビルド手順を参考にビルドします。
ダウンロードとインストール
https://github.com/opencv/opencv/releases
から
opencv-4.1.2-vc14_vc15.exe
をダウンロードして
c:\
に展開
c:\OpenCV
ディレクトリ が作成されその中に
C:\opencv\build
C:\opencv\sources
のように展開されました。
https://cmake.org/download/
から cmake-3.16.0-rc4-win64-x64.msi をダウンロードしてインストールします。
https://github.com/opencv/opencv_contrib/releases
から openCV と同じバージョンのリリースソースをダウンロードして
C:\opencv\contrib
フォルダに展開
C:\opencv\contrib\doc
C:\opencv\contrib\modules
C:\opencv\contrib\samples
のように展開しました。
ビルド
cmake-gui を起動する。
opencv ソースフォルダとビルド フォルダを選択する。
今回は C:/opencv/sources
と C:/opencv/build
configure
ボタンをクリックする。 OpenCV のビルドパラメータが 画面の中ほどに表示される。
パラメータの中から OPENCV_EXTRA_MODULES_PATH
を探す。
OPENCV_EXTRA_MODULES_PATH
のパス名を ファイルを開くボタン [...] を使って <opencv_contrib>/modules
に選択する。
※ 重要。 パス名が C:/opencv/build/install
の形式 (バックスラッシュではなく スラッシュ)で 指定されていないと CMake の configure
でエラーとなります。必ず [...] ボタンを使ってディレクトリを選択してください。
configure
ボタンを押して 次に、 generate
ボタンを押す。 (最初にどの種類の Makefile にするか聞かれます。)
※ 私は Visual Studio 2019 Community Edition だったので Visual Studio 2019 形式を選択しました。
Open Project
ボタンをクリックして Visual Studio を起動して ソリューションエクスプローラーの CMakeTargets
フォルダの中にある ALL_BUILD
を選択して ビルドします。
※ ビルドが完了するまでしばらく待ちます。
※ C:\opencv\build\include
に include ファイルが作成され
C:\opencv\build\lib\Debug
に *.lib ファイルが
C:\opencv\build\bin\Debug
に *.dll ファイルが作成されます。
プロジェクトの リンク設定で ライブラリパスや リンクする .lib ファイル、 実行時に 参照する DLL のパス等を設定してビルドします。
ビルドする *.lib , *.dll の X86 と X64 の選択をやり直すには cmake-gui で Delete Cache
をしてから configure
をします。
OpenCV のアプリのビルドと実行
include 設定 C:\opencv\build\include
を指定します。
contrib なモジュールを利用する時は その モジュールの フォルダにある include ファイルを
include します。例: C:\opencv\contrib\modules\face\include
ライブラリディレクトリは C:\opencv\build\lib\Debug
を指定して
デバッグの設定で 環境に PATH=C:\opencv\build\bin\Debug;$(Path)
と書くと
そこにある OpenCV の DLL を見に行ってくれます。
また、x86 設定と x64 設定の それぞれで 別の *.lib , *.dll を指定する必要があるので
x86 用と x64用 をビルドしてそちらを参照するように設定してもいいかもしれません。
opencv_face*.lib
の指定が欠けている可能性が考えられますね。