ArrayIndexOutOfBoundsException
という例外が発生するのであれば、ArrayのIndexを指定している部分を網羅的に追っていくと良いでしょう。
デバッグ機能のあるIDEを使用しているなら、小さな配列を渡して1ステップずつ実行しながら、変数の変化を見ていくのも手ですが、ここではひたすらデバッグ出力を仕込んでみます。
public static int[] merge(int[] arr1, int[] arr2) {
System.out.println("arr1.length="+arr1.length);
System.out.println("arr2.length="+arr2.length);
int[] arr3 = new int[arr1.length+arr2.length];
System.out.println("arr3.length="+arr3.length);
int dim=0;
for(int i=0;i<arr1.length; i++) {
for(int j=0; j<arr2.length; j++) {
System.out.println("i="+i+",j="+j);
if(arr1[i]<arr2[j]) {
System.out.println("[1]dim="+dim);
arr3[dim]=arr1[i];
dim++;
}
else if(arr1[i]==arr2[j]) {
System.out.println("[2]dim="+dim);
arr3[dim]=arr1[i];
dim++;
System.out.println("[3]dim="+dim);
arr3[dim]=arr2[j];
dim++;
}
else {
System.out.println("[4]dim="+dim);
arr3[dim]=arr2[j];
dim++;
}
}
}
return arr3;
}
テスト用にarr1
に長さ2の配列{2, 4}
、arr2
に長さ3の配列{3,2,5}
を渡すと、こんな感じの出力が得られました。
arr1.length=2
arr2.length=3
arr3.length=5
i=0,j=0
[1]dim=0
i=0,j=1
[2]dim=1
[3]dim=2
i=0,j=2
[1]dim=3
i=1,j=0
[4]dim=4
i=1,j=1
[4]dim=5
java.lang.ArrayIndexOutOfBoundsException: 5
at arraymerge.ArrayMerge.merge(ArrayMerge.java:52)
at arraymerge.ArrayMerge.main(ArrayMerge.java:19)
arr1
の長さが2ですから、i
は0から1まで変化します。またarr2
の長さは3なのでj
は0から2まで変化するはずですが、(i
, j
)の値が最後の(1, 2)に達する前にarr3
のIndexとして使われているdim
の値が限界の4を超えてしまっているので、そこでArrayIndexOutOfBoundsException
の例外が発生してしまっています。
あなたのコードでは、
for(int i=0;i<arr1.length; i++) {
for(int j=0; j<arr2.length; j++) {
//...
}
}
の二重ループがあるので、この例の場合2×3=6回ループ内の処理を実行しようとします。(この時点で、arr3
の長さ5より多い!)
しかも、ループ内の処理は、
if(arr1[i]<arr2[j]) {
//...
dim++;
}
else if(arr1[i]==arr2[j]) {
//...
dim++;
//...
dim++;
}
else {
//...
dim++;
}
となっているので、条件内のどの分岐を通ろうと、少なくとも1回、多いときには2回dim++
を実行します。従って、二重for
の2×3=6回の実行の間に、dim
の値は少なくとも6に到達することになります。
arr3
の長さは2+3=5しかないのですから、dim
の値が4を超えてしまった時点でarr3[dim]
を実行したときに、ArrayIndexOutOfBoundsException
の例外が発生してしまっているわけです。
配列を前から順にスキャンして、結果配列に詰めていく、という処理を1回だけで「数字を小さい順に並べ替えた新たな配列」を作成することはできません。いわゆる「マージソート」で使われるマージ処理ですと、以下のような単純なマージ処理を繰り返し呼ぶことで、最終的に「数字を小さい順に並べ替えた新たな配列」を得ることができます。
public static int[] merge(int[] arr1, int[] arr2) {
int[] arr3 = new int[arr1.length+arr2.length];
int idx = 0;
for( int i = 0, j = 0; i < arr1.length || j < arr2.length; ) {
if( (i < arr1.length && j < arr2.length && arr1[i] < arr2[j])
|| (i < arr1.length && j == arr2.length) ) {
arr3[idx] = arr1[i];
++idx;
++i;
} else {
arr3[idx] = arr2[j];
++idx;
++j;
}
}
return arr3;
}
こちらの方のマージ処理を{2, 4}
と{3, 2, 5}
に対して1回だけ呼ぶと{2, 3, 2, 4, 5}
と、完全に「小さい順に並べ替えた」ものにはなっていないのですが、それを部分的に順番通りになっている塊で切り直して、{2, 3}
と{2, 4, 5}
にした後にもう一度呼んでやると{2, 2, 3, 4, 5}
が得られます。
あなたの今回のmerge
メソッドの目的が、マージソートの原理を知るための学習なのか、単純に配列をソートしたいだけなのかがわからないのですが、後者の場合であるなら、配列の中身を連結した後に、Javaに標準で備わっているソート系のメソッドを利用した方が良いでしょう。
(マージソートは元の配列の2倍の領域が必要なため、通常配列のソートには使われません。)