僕が翻訳した「Everyday Rails - RSpecによるRailsテスト入門」という電子書籍で、サンプルアプリケーションのソースコードがGitHubに公開されています。
使用しているのはPoltergeistではなくselenium-webdriverなのですが、考え方は同じなのでコード例を載せておきます。
https://github.com/everydayrails/rails-4-1-rspec-3-0/blob/master/spec/rails_helper.rb
RSpec.configure do |config|
# ...
config.before(:suite) do
DatabaseCleaner.strategy = :transaction
DatabaseCleaner.clean_with :truncation
end
config.around(:each) do |example|
DatabaseCleaner.cleaning do
example.run
end
end
config.after(:each) do
DatabaseCleaner.clean
end
config.use_transactional_fixtures = true
# ...
end
use_transactional_fixtures
は true
に設定していますが、 false
または設定をコメントアウト(デフォルトがfalse
)に設定しても問題ありませんでした。
また、DatabaseCleaner.cleaning
はバージョン1.3.0から導入されたので、必要に応じてDatabaseCleanerをアップデートしてください。
https://github.com/everydayrails/rails-4-1-rspec-3-0/blob/master/Gemfile
group :test do
# ...
gem "database_cleaner", "~> 1.3.0"
# ...
end
設定の意味は「Everyday Rails - RSpecによるRailsテスト入門」に載っているので抜粋しておきます。
これは何をやっているのでしょうか?最初にやっているのはテストデータをセットアップする際に使う 戦略(strategy)の指定です。それぞれのテストを独立させた状態にするため、ここでは トランザクション(transaction)を指定しました。ご想像の通り、これはデータベースのトランザクションを使う戦略です。続いて、データを全件削除(clean)するためにテーブルのトランケート(truncation)を指定しています。最後に、トランザクションの開始と終了を実行するタイミングと(これはテストスイート中の各exampleを実行する前後です)、全件削除を実行するタイミング(これは各exampleを実行した後です)を指定しています。
あともう一点、 spec/support/shared_db_connection.rb
というファイルを作成し、以下の内容を記述してください。
https://github.com/everydayrails/rails-4-1-rspec-3-0/blob/master/spec/support/shared_db_connection.rb
class ActiveRecord::Base
mattr_accessor :shared_connection
@@shared_connection = nil
def self.connection
@@shared_connection || retrieve_connection
end
end
ActiveRecord::Base.shared_connection = ActiveRecord::Base.connection
この設定の必要性についても書籍の中で述べられています。
なぜこのような変更が必要になるのでしょうか?端的に答えるのであれば、Seleniumを使った場合、データベーストランザクションの扱い方に違いが出てくるからです。テストを実行するときはSelenium webサーバとテストコードの双方でデータの状態を共有しなければいけません。DatabaseCleanerと上記のパッチがないと、テスト実行後のクリーンアップが正しく行われないために、テストが時折失敗する可能性があります。
Everyday Railsには他にもRailsのテストに関する実践的な内容が載っているので、困ったときのリファレンス本として役立ちます。もしよかったら読んでみてください。
Everyday Rails - RSpecによるRailsテスト入門