コード全体の意味がよく分からない時は、コードを分割しながら動作を調べることで意味を理解できるかもしれません。
チュートリアルがここまで進んでいるならばfor
とrange
はご存知かと思いますので、説明は省略します。
for x in range(1, 11): print(x) #変数xに1から10までintを入れてループを回す
次にstr.rjustは説明文の通り、文字列を右寄せして表示します。
また、print
はカンマ区切りで複数の引数を持つことができます。
print("a")
#a
print("a".rjust(3))
# a
print("a", "b".rjust(3), "c")
#a b c
チュートリアルの「各カラムの間のスペース一個分は~」という注記は、"b c"のスペースが自動的に挿入される理由の説明です。
さてreprを使う理由は、repr
がなければstr.rjust
が使えないからです。
変数x
にはrange
から作られたint型の整数が小さい順に入りますが、rjust
はstr型の文字列のみに対応しており、intに対して使うとSyntaxError
という「そんな関数ないです」エラーが発生します。
int型をrepr
でstr型に変換することでstr.rjust
が使えるようになります。
"1".rjust(3)
#' 1'
repr(1).rjust(3)
#' 1'
1.rjust(3)
#SyntaxError: invalid syntax
ちなみにrepr(x)
をstr(x)
に書き換えても正常に動作しますが、かえって難しくなるので今は大体同じものだと思っていただいて大丈夫です。
x*x
はxの自乗、x*x*x
はxの三乗です。
2の自乗、三乗は4,8になるので、[2]しか入っていない配列でチュートリアルに近いコードを実行してみます。
end=' '
がないと、改行が入ってしまいました。
これはprint
のend=' '
が指定されていない場合、自動的にend='\n'
の改行が補完されるからです。
for x in [2]:
print(repr(x).rjust(2), repr(x*x).rjust(3))
print(repr(x*x*x).rjust(4))
# 2 4
# 8
for x in [2]:
print(repr(x).rjust(2), repr(x*x).rjust(3), end=' ')
print(repr(x*x*x).rjust(4))
# 2 4 8
for x in [2]:
print(repr(x).rjust(2), repr(x*x).rjust(3), end='終わり')
print(repr(x*x*x).rjust(4))
# 2 4終わり 8
以上の特徴が分かれば、このコード全体の意味は7.1.2. 文字列の format() メソッドと同様の文字列整形をrepr
やrjust
を使って実現していることが見えてくるのではないでしょうか。