channel そのものと、channel に送信された値とを区別してください。構造体のフィールドに channel を代入しても、その channel に送信された値がそのフィールドへ代入されるわけではありません。
初期化された構造体の一部を更新したい場合、並列処理は関係なく単にそのフィールドへ後から代入すれば良いです。Go では struct の初期化時に省略されたフィールドはゼロ値で初期化されることに注意してください。
sObj := SampleObject{}
update(&sObj)
// または
// sObj.SampleField = newValue()
// または *SampleObject のメソッドとして定義して
// sObj.update()
複数の更新をしなければならず、またそれらを並列的に処理して意味があるのであれば、たとえば sync パッケージを使って並列的に処理する方法が考えられます。下のコードでは Mutex を使って排他処理させつつ、WaitGroup を使って全ての更新が終わったことを検知しています。
この処理と同様のことは channel だけでも表現できますが、sync パッケージを使った方が見やすいかなと個人的には感じます。また、下のコードでは簡単のために Mutex のロック範囲を struct 全体にしていますが、フィールドごとにしても良いですし、依存関係が無いならロックしなくても平気です。
type SampleObject struct {
X int
Y int
m sync.RWMutex
}
// 引数はポインタであることに注意
func update1(wg *sync.WaitGroup, sObj *SampleObject) {
defer wg.Done()
// 重い処理
sObj.m.Lock()
sObj.X = 42
sObj.m.Unlock()
}
func update2(wg *sync.WaitGroup, sObj *SampleObject) {
defer wg.Done()
// 重い処理
sObj.m.Lock()
sObj.Y = 43
sObj.m.Unlock()
}
func main() {
sObj := SampleObject{}
var wg sync.WaitGroup // 各々の更新が終わったことを確認する用
wg.Add(1)
go update1(&wg, &sObj)
wg.Add(1)
go update2(&wg, &sObj)
wg.Wait() // 全ての更新が終了するまで待つ
// ...その後の処理...
}