僕の場合は行いたい「こと」と、行いたい「対象」を分けて考える手法を良く使います。
行いたいことは、引数として渡されたファイル名に対してどういう事を行うかを、シェルスクリプトに記述して、該当ディレクトリまたは/usr/local/bin
に実行パーミッションを付けて配置します。
ひな形はこんな感じになります。
#!/bin/sh
while [ -n "$1" ]
do
fullname=$1
extension=${fullname##*.}
filename=${fullname%.*}
suffix=${filename##*_}
if [ "$suffix" != "Z" ] ; then
mv ${filename}"."${extension} ${filename}"_Z."${extension}
fi
shift
done
今回の場合はmecab
出力を同じ階層にあるWakati
ディレクトリにwakati.txt
という名前で出力することと読めますので、
#!/bin/sh
while [ -n "$1" ]
do
# 引数をファイル名と拡張子に分割、出力ファイル名作成
originalpath=`dirname $1`
fullname=`basename $1`
extension=${fullname##*.}
filename=${fullname%.*}
outputname="$originalpath"/Wakati/"$filename"_wakati.txt
# 実行したいコマンド
mecab -Owakati "$fullname" -o "$outputname"
nkf -w --overwrite "$outputname"
# 今の引数を捨て、次の引数を処理するためのコマンド
shift
done
これを仮にdomecab
という名前で保存したとして、
chmod +x domecab
sudo mv domecab /usr/local/bin
rehash
これで、domecab
がunix
コマンドであるかのように使えるようになります。
次に、行いたい対象にこのコマンドを全て適用すればいいわけですが、そのためには、find
コマンドを使います。
具体的には、処理をしたい対象テキストファイルがある一つ上のディレクトリーが、aozora
というディレクトリーだとしましす
このaozora
がls
で見た場合にaozora
と見える場合は
find aozora -name "*.txt" -exec domecab {} \;
同様に.
に見える場合には
find . -name "*.txt" - exec domecab {} \;
と実行すればfind
の次の引数ディレクトリー以下のtxt
拡張子を持つファイルに対してdomecab
コマンドを実行してくれます。
行いたいことが簡単であれば、find
コマンドの-exec
オプションにやりたいことをそのまま書いてしまい、一行野郎(one liner)
でやってしまう方が簡単ですが、今回は名前の変更があるため、あえて準備に手間が掛かる代わりに応用が利く方法を紹介させて頂きました。
nkf
コマンドに限って言えば、nkf -w --overwrite *.txt
で所望の操作が実行できるはずです。-o
オプションを指定しない場合、処理結果を stdout へ出力しますので、mecab -Owakati 01_hangan_chimatao_iku.txt | nkf -w > hangan_wakati.txt
としても良さそうです。