.NETのIntptr構造体に関する質問です。
C#でポインタを利用する際、Marshal.AllocHGlobalでメモリ領域を確保しMarshal.FreeHGlobalで確保した領域を解放しますが、Marshal.AllocHGlobalで確保された領域はガベージコレクションで自動的に解放されないのですか?
.NETのIntptr構造体に関する質問です。
C#でポインタを利用する際、Marshal.AllocHGlobalでメモリ領域を確保しMarshal.FreeHGlobalで確保した領域を解放しますが、Marshal.AllocHGlobalで確保された領域はガベージコレクションで自動的に解放されないのですか?
解放されません。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/api/system.runtime.interopservices.marshal.allochglobal
解説を読むうえで重要なキーワードは「マネージ」「アンマネージ」で、
.NET Framework の管理下にあって、オブジェクトが自動 gc されるもの。 c# や visualbasic で new
するとこっち。マネージメモリを Visual C/C++ native DLL に直接渡すことはできない。
.NET Framework の管理下にないもの。端的には Win32 Native なコードやメモリのこと。つまり Visual C/C++ で書いたコードや、直接使えるメモリのこと。アンマネージのほうが歴史的に古い存在なので、マネージコードからアンマネージコードを呼び出す際に「マーシャリング」することで、間接的にマネージコードからアンマネージメモリを使うことはできるようになっている(マーシャラの性能が高いかと問われると微妙かも)
この件、マニュアルにきっちり「アンマネージ」と明記されていますので gc 対象にはならないと読めます。すなわち、自分で Marshal.FreeHGlobal
する必要があります。
C#でポインタを利用する方法は複数あります。
例えばfixed
ステートメントを使用することで、指定したマネージメモリに対するGCを一時的に停止させ、ポインター操作を行うことができます。あくまで一時的に停止しているだけなので、fixed
ステートメントを抜けた段階でGCは再開され、不要になったオブジェクトは自動的に解放されます。
Marshal.AllocHGlobal
はポインターを扱う別の方法です。ちなみに名前に反してGlobalAlloc
ではなくLocalAlloc
を用いられています。LocalAlloc
で確保したメモリーアドレスを取得することで、ポインター操作を行うことができます。こちらはGC管理外のメモリーを取得することが目的ですので、当然ながらGCが解放することはありません。
IntPtr構造体はあくまでメモリーアドレスを表現するだけであり、メモリー確保方法については関与していません。