3

wsl上のdebian(stretch)でPython3.7をインストールするにはどうすればいいのでしょうか?
stretch-backportsを検索してもPython3.5が出てきてしまいます。
さらに調べてみるとtestingには3.7があるようです。

WSL上のdebianでtestingからpackageを取得するにはどうすればよいのでしょうか?

0

3 件の回答 3

4

1. testing を使う方法

WSL の Debian でも、通常の Debian と同様の方法で testing からインストールすることができます。ただし実装の差などの問題から、インストール後に何かしら警告やエラーが出る可能性はあります。

testing からインストールする方法は、Debian Wiki のページ DebianTesting に解説があります。インストール手法だけでなく testing とは何かから解説がありますので、ご一読ください。また、紹介だけですが日本語での短い解説もこちらにあります。

インストール手法だけ抜粋・日本語訳すると、以下のような流れになります ("How to upgrade to Debian (next-stable) Testing" に書かれていることです)。システムを stable から testing にアップグレードする形です。testing から stable にはやや戻しにくいのでご注意ください。

  1. デフォルトでは stable からインストールするようになっているので、まずは stable できちんと apt update できるか試す。この際 oldstable ではなく stable にしてください。
  2. ファイル /etc/apt/sources.list を編集し、stabletesting にする。(この際、元の sources.list のバックアップを取っておくとやや安心です。)
  3. stable のセキュリティアップデートを示す行をコメントアウトする (security.debian.org という文字列が含まれる行すべてです)。
  4. *-backports*-updates のような、stable のためだけの行をコメントアウトする。
  5. apt updateapt upgrade 等をしてアップグレードする。

ただしこのやり方は Python に限らずシステム全体を testing 環境に置くことになります。注意してください。

2. Python のバージョンマネジャーを使う方法

testing を使うとシステム上の他のパッケージのバージョンにも影響するかもしれません。このため Python 3.7 が欲しいだけなら、Python のために作られたバージョンマネジャーや仮想環境を使うことをオススメします。

たとえば tanalab2 さんの回答で解説されている pyenv や、本家 Stack Overflow の別質問で解説されている Anaconda が有名です。Yasuhiro さんの回答には他の選択肢も書かれています。

3. ソースからビルドする方法

また、Python 公式サイトから Python 3.7 のソースコードをダウンロードし、自前でビルドしてインストールする方法を使うことでも、Python 3.7.x をインストールすることができます。

2

testingを使うのは安定性の問題から通常は勧められません。安定版にインストールするのが基本です。

Pythonをインストールする話になると、日本ではまずpyenvが出てくるのですが、pyenvは、データサイエンスをしたい場合やWebアプリ等のアプリケーションを作りたい場合には向いていません。アプリケーションの開発中はPythonのバージョン等環境を固定するのが一般的なので、環境分離ツールには公式のvenv(virtualenv)又は最近開発されたpipenvを利用した方がベターです。パッケージの作成者以外ではpyenvを使ったらいいというケースはあまりないと思います。

まず、初心者やデータサイエンスをしたい場合は、Anacondaが最適です。データサイエンスの場合、Anacondaを使うと楽ができます。パッケージがすべてコンパル済みになっているのでパッケージのインストールに面倒なことがない上にインストールが速いです。また、numpy, scypyは、インテルのMKLがリンクされたものなので、PyPIのバイナリーパッケージを使うよりかなり高速です。自分の経験では、最近購入したPCでは浮動小数点数のベクトル演算が4倍も違います。Anacondaには、condaという環境管理ツールが付属していて、複数のバージョンのPythonを切り替えて使うことができます。なお、Anacondaを使う場合は、PATHを通すと問題が出てくるので、source anaconda3/bin/activateでAnaconaの環境をアクティベイトするようにすると問題なく使えます。

Webアプリ等のアプリケーションを作りたい場合は、公式サイトからソースコードをダウンロードしてきて自分でビルドするのが早いです。unix.stackexchange.com の「How to install Python 3.6?」という質問の回答でもソースからインストールする方法が一番多くプラス投票がついています。自分でビルドするといっても以下のコマンドで簡単にインストールできます。

wget https://www.python.org/ftp/python/3.7.0/Python-3.7.0.tar.xz
tar -xf Python-3.7.0.tar.xz
cd Python-3.7.0
./configure --enable-optimizations
make -s -j2
sudo make altinstall
python3.7

それらのコマンドを実行する前に、依存関係をインストールしておく必要がありますが、「How to install Python 3.6?」の回答では次ののようになっています。これは、pyenvでインストールする場合も同じで、pyenvは結局上のコマンドを自動で実行しているだけの話です。

sudo apt-get install -y make build-essential libssl-dev zlib1g-dev   
sudo apt-get install -y libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev wget curl llvm 
sudo apt-get install -y libncurses5-dev  libncursesw5-dev xz-utils tk-dev

自分の場合は、それに追加して以下のdevパッケージをインストールしています。

sudo apt-get install iblzma-dev uuid-dev libffi-dev
3
  • venvに変るnpmみたいなPipenvは公式ツールなんですね。勉強になります。ただ、pyenvと、venvorPipenvの比較は少し違う気がします。pyenvはpythonのバージョンを手軽にインストール、切替するためのツールなので、venvPipenvと共に使います。
    – user28902
    2018年7月21日 5:12
  • Webアプリをつくる場合、Pythonのバージョンを切り替えると動作しなくなる可能性があるので、手軽に切り替えるようなことは決してしません。また、データサイエンスの場合は最新のものだけで十分です。だから、pyenvは邪魔で、公式のものだけで十分です。 2018年7月21日 5:48
  • そうなんですね。承知しました。
    – user28902
    2018年7月21日 6:00
1

debianはパッケージのバージョンが古いことが多いです。

今後、各種バージョンのpythonをインストールする予定があるのであれば, pyenvをインストールして利用すると、各種バージョンのインストールと切替が容易なため便利だと思います。

インストール方法は、以下の記事が参考になると思います。

Windows10(WSL)で、2018年的Pythonプロジェクト(①pyenv/pipenvの導入)


pyenvの簡単な使い方

pyenvの使い方は、以下の記事が参考になると思います。

Pyenvの使い方

以降にも簡単にまとめました。

pyenvをインストールしてしまえば、以下によりインストール可能なバージョンが表示されますので、そのなかから必要なバージョンを決めて、

pyenv install -l
Available versions:
  2.1.3
  2.2.3
  2.3.7
  2.4
  ..略..

以下により該当バージョン(例: 3.7.0)をソースからインストールできます。

pyenv install 3.7.0

インストールしたpythonを利用するには、以下を実行すれば、ログインしたシェル全体で該当バージョンのpythonを利用できます。

pyenv global 3.7.0
python --version
Python 3.7.0

プロジェクト単位にバージョンが異なる時など、特定のディレクトリ内でのみ該当バージョンのptyhonを利用したい場合は、以下を実行します。
(実行したディレクトリ内に.python-versionファイルが作成されバージョンが記録されます。)

pyenv install 3.6.4
pyenv local 3.6.4
python --version
Python 3.6.4

インストールされたpythonのバージョンは以下で確認できます。

pyenv versions
  system
  3.6.4
* 3.7.0
2
  • 日本は、多重下請構造で働いている人が多く、そこではPythonのバージョン等環境を指定して発注がくるので、pyenvを使う必要がある人がかなりの人数います。でも、それはかなり特殊な姿なので、できるだけ公式のものを勧めた方がいいと思います。 2018年7月21日 9:05
  • @YasuhiroNiji さん ありがとうございます。pyenvは日本特有の多重下請構造労働者向けなんですね。承知しました。
    – user28902
    2018年7月21日 9:24

この質問に回答するには、ログインする必要があります。

求めていた回答ではありませんか? のタグが付いた他の質問を参照する。