Extensionについて
懸念を検証するために次のようなfileprivateなextensionを作り、2つのViewControllerから生やしたメソッドにアクセスできるか検証してみました。
fileprivate extension UIView {
public func test() {
print("test")
}
}
結果
FirstViewController(該当のExtensionを記述したViewController)
→ アクセスできました。
SecondViewController(該当のExtensionを記述していないViewController)
→ アクセスできませんでした。
これはextensionのアクセスレベルがfileprivateであるために発生した現象です。
extensionのアクセスレベルを通常のinternal(つまり何も記述しない)にしたところ、両ViewControllerで生やしたメソッドにアクセスできました。
ライブラリについて
提示いただいたライブラリの1つであるRxSwiftに含まれるRxCocoaライブラリのソースコードの一部である UIView+Rx.swift のソースコードを一部確認しました。
次のような記述でした。
extension Reactive where Base: UIView {
/// Bindable sink for `hidden` property.
public var isHidden: Binder<Bool> {
return Binder(self.base) { view, hidden in
view.isHidden = hidden
}
}
~~以降は省略~~~
extensionでのアクセス制御はpublicとなっているため、Swiftのソースコード上のどこかでimportするとプロジェクト全体に影響が出るというのは、プロジェクト内部にTarget(いわゆるモジュール)が1つしか無い場合には間違いないと思います。
Targetが複数存在するプロジェクトの場合、自身が所属するTargetではない別Targetに属するクラス情報などを参照することができません(publicでアクセス制御を行っているものは別)。
例としてA TargetではRxSwiftを利用していてimportもしている場合でも、B Targetに属するソースコードではRxSwiftの存在を知らないということになります。
このためA TargetでimportしたRXSwiftをB Targetでimportせず利用することはできません。
そのため、懸念いただいている点はExtensionの仕様によるもの、というより
Swiftという言語のアクセス制御の仕様によるもの
と考えるほうが正しい気がしています。