何をもって不具合と呼ぶか、その定義次第なところがあります。それはセキュリティポリシーと言うか運用上の取り決めと言うか、その辺を「自分の属する組織で」決める必要があります。
普通、非特権ユーザの PATH
にはシステム管理者専用のディレクトリは含めないものです。
/sbin
とか /usr/sbin
とか /usr/local/sbin
とか。
一方で sudo
なり su
なり使うときは管理用コマンドが使いたいから、だと思われます。
例:
ユーザー john
の標準 PATH
が /usr/local/bin:/usr/bin:/bin
ユーザー root
の標準 PATH
が /usr/bin:/bin:/usr/sbin:/sbin
であるとして
john
が sudo
したとき /usr/local/bin/foo
を sudo foo
で起動できるか否か
john
が sudo
したとき /sbin/fsck
を sudo fsck
で起動できるか否か
あたりの挙動がそういう設定で変化します。
A1. 管理用コマンド /sbin/fsck
や /usr/local/bin/visudo
を sudo
経由で起動したいのであれば、非特権ユーザの PATH
には /sbin
等が通っていないのが普通なので、「引き継がない」=特権ユーザの PATH
を使うほうが便利だからです。
A2. ウチの hpux では野良ビルドしたソフトを /usr/local/bin
とか /opt/なんとか/bin
とかに入れています。そういうソフトはバグっていたり、悪意があるコードが混入しているかもしれません。そういうソフトを [フルパス入力なしで] 特権ユーザ権限で起動してよいかどうか?で決めることになります。非特権ユーザーの PATH
を引き継がない=特権ユーザーがそういうコマンドを使いたいときはフルパスを入力する必要がある=誤って起動させる可能性が低い=安全、ということでしょう。
A3. su
を使うべきか否かは先に書いたとおりポリシーで決めることです。