以下のWebページによると、ON句がJOIN句よりも先に評価されるそうです。
SELECT (Transact-SQL) https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ms189499(v=sql.110).aspx
しかし、JOIN句に別名を付したときその別名はON句でも使用できます。
例: select * from data d inner join mst m on m.num=d.num
評価順序の関係でSELECT句に付した別名がWHERE句で使用できないことに対応するのであれば、JOIN句→ON句の順に評価されているのではないでしょうか。
2 件の回答
論理的な処理としてはJOIN
~ON
の評価は以下の三段階に分かれています。
JOIN
句のテーブルを評価し、直積を求める。(≒CROSS JOIN
)ON
句の条件に該当しない行を除外する。OUTER JOIN
である場合は必要な未結合の行を追加する。
ですので評価の開始はかならずJOIN
が先なのですが、完了順では遅くなる場合があります。またこの場合はON
の評価に使用した行とは異なる結果が出力されます。TechNetの記述はバインド順についての言及であるので、結果セットの確定タイミングを踏まえてJOIN
を後ろにしているのではないでしょうか。
なお詳細な評価プロセスはMicrosoftが出版しているリファレンスである『T-SQL Qerying』で説明されています。当該書籍に説明されているSELECT
文の完全な評価フローは以下のようになります。
SQLはインタプリタではないので、構文解析をすることと式を評価することは別です。
select * from data d inner join mst m on m.num=d.num
構文解析中にdata
テーブルにd
と名を付け、mst
テーブルにm
を名を付けた上で、実行時にm.num
とd.num
にアクセスしているに過ぎません。
評価順序の関係でSELECT句に付した別名がWHERE句で使用できないことに対応する
わけではありません。SELECT
句でカラムに名前を付けたとしても、実行時、WHERE
句の段階ではまだSELECT
句が実行されておらず値が存在しないためにアクセスできないだけです。