evalについて
今回の場合、eval
を使いたい理由の1つは、シェルの環境変数や関数を設定したいということにあると思います。変数でも関数でも状況は大体同じなので、以下では変数についてのみ説明します。
eval
をつけずにinitスクリプトを実行するとわかりますが、pyenv init
やrbenv init
ではそれぞれの環境変数を設定するためにexport
を使っています。
しかし、シェルにおいてシェルスクリプトはサブシェル等で実行されるため、コマンド内で変数をexport
しても元のシェルにはなんら影響がありません。
たとえば、bashにおいて変数EXAMPLE
を1に設定したかったとします。このとき、export
しているシェルスクリプトを直に実行しても意味がありません。
$ cat test1.sh
export EXAMPLE=1
$ ./test1.sh
$ echo $EXAMPLE
$
そこでeval
を使うと、この処理は以下のように書けます。
$ cat test2.sh
echo 'export EXAMPLE=1'
$ eval "$(./test2.sh)"
$ echo $EXAMPLE
1
$
このような処理をするために、init系のスクリプトでeval
を使うのではないかと思います。
尚、上の動作は、bashにおいて.
コマンドないしsource
コマンドを使って. test1.sh
と書いても良いですが、このコマンドは他のシェルと互換しないことがあります。具体的にはたとえばfishにおいては.
がdeprecatedでsource
を使うことを推奨していますが(参考1、2)、特定のkshにおいてはsource
がありません(参考)。
また、より一般の場合、eval
を使いたい理由は他にもあります。"eval command in Bash and its typical uses" などをご覧ください。
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について
シェルスクリプトにおいて、ハイフン1文字は「標準入力から読んで下さい」「標準出力に書いてください」といった意味になることが多いです。(そういう意味にしているコマンドが多いというだけであり、普通シェル側が特別に処理する記号になっていないというだけなので、例外はあります。たとえばbashのcd
ビルトインコマンドではcd -
は「1つ前のディレクトリに移る」になります)
pyenv init
においても、ソースコードを見る限り、そのように処理しているようです。rbenv init
も同様です。
参考
pyenv
のソースコード(シェルスクリプト)を参照してみてはどうでしょうか。pyenv/pyenv-init at master · yyuu/pyenv · GitHub$-
についての記述です。 unix.stackexchange.com/questions/247643/…