まず、次のことに注意してください。
- Rubyの
require
はインタプリンタへのファイルのロードです。require
が書かれているコンテキスト(その場所という意味、トップレベルとか、classの中とか、defの中とか)で展開する訳ではありません。class中であろうがmoduleの中であろうが、それこそdefやブロックの中であっても、常にトップレベルにあるものとして読み込まれるため、同じ動作をします。classの中に入れたからと言って動作が変わるわけではありません。
- class定義が評価される時は、classコンテキスト上の文は全て評価されます。実行されないのは条件分岐で除外されている物と、defの中身だけです(defによるメソッドの定義自体は評価されます)。
- Rubyは既に存在するクラスやメソッドの動作を上書きで変更できるため、
require
によってその後の動作が変わる場合があります。
つまり、require
の動作はclassの中でも外でも同じです。その文ですと、それぞれのclass定義の直前においても動作は変わりません。
次に重要なのはbbbによってFoo
の動作が変わるかどうかです。もし変わらなければ別にFoo
クラスの定義の前に、bbbを読み込んでも問題ありません。今回のコードでは条件分岐等で読み込む読み込まないという分岐もありませんので、すべて最初にrequire
しても何も問題ありません。つまり、次のように書けます。
require 'aaa'
require 'bbb'
class Foo
def hogehoge
:
end
:
end
class Bar
def hogehoge
:
end
:
end
クラスの定義が終わるまでの時間は同じですので、全体が遅くなると言うわけではありません。
さて、問題はbbbが読み込まれてるか読み込まれてないかによってFoo
の動作が変わる場合です。その場合は、次のような問題があります。
require
は一度読み込んでしまったら二度と読み込みません。もし、別の所でbbbが読み込まれてしまった場合は、期待した通りの動作になりません。
- 本来、ライブラリは既存の動作が変わるように作るべきではありません。(標準ライブラリにmathnという動作が変わるライブラリがあるが、非推奨とされてる)
確実に動作を変えたいのであれば、必ず再読み込みを行うload
を使用してください。
require 'aaa'
class Foo
def hogehoge
:
end
:
end
load 'bbb' # must load 'bbb' after Foo
class Bar
def hogehoge
:
end
:
end
ただし、bbbが先に読み込まれているとFoo
の動作が変わるという場合は、これを防ぐことは困難です。bbbとFoo
の実装を見直し、読み込みタイミングに依存しないようにする作るべきでしょう。
機能の有効・無効の条件分岐があるため、有効の時だけ必要なライブラリをrequire
するという作りはよくしますが、それ以外の時は、基本的にrequire
は全てファイル先頭にまとめて配置します。もし、Foo
とBar
のどちらで必要とされているかわからなくなるのが嫌だというのであれば、Foo
とBar
を別ファイルにすべきでしょう。1ファイルにまとめた簡単な事だけをするツール等を作っているので無ければ、1クラス1ファイルが基本になります。
さて、これでrequire
はなんとかしました。全てファイルの先頭に書くことができたとします。次に共通部分をまとめるですが、色々と方法あるのですが、通常はクラスの継承を使います。hogehoge
が全く同じだったとすれば、次のように書けるはずです。
require 'aaa'
require 'bbb'
class FooBar
def hogehoge
:
end
:
end
class Foo < FooBar
:
end
class Bar < FooBar
:
end
Foo
とBar
はFooBar
を継承しています。別途上書きで定義(オーバーライドという)等しない限り、Foo
もBar
もhogehoge
メソッドは使えて、その内容はFooBar
のhogehoge
メソッドになります。このFooBar
をFoo
とBar
の親クラス(スーパークラスとも)といい、Foo
とBar
はFooBar
の子クラス(サブクラスとも)といいます。。このようにクラスの継承を使うことで、共通部分を親クラスにまとめることでき、その子クラスでは差異だけ実装すれば良くなります。
クラスの継承以外に共通部分をまとめる方法としてMixin(ミックスイン)があります。クラスの継承とあわせて入門書には必ず載っているRubyの基本機能の一つですので、詳細は書籍等を参考にしてください。