Android の Context
について教えて下さい。
引数などとして渡す Context
ですが this
を使うのではなくgetApplicationContext()
を推奨されているブログを以前見ました。
this
を使うとメモリを解放しても参照先が残るので、蓄積するとメモリリークになる可能性があるので getApplicationContext()
を使うべきだとのこと。
そこで質問ですが参照先が残るという挙動を確認する方法ってあるのでしょうか?
まず、 Context
が必要な状況でthis
の代わりに getApplicationContext()
を使うべきというのは常に正しいわけではありません。以前私が見たブログと同じだと思いますが、そのブログを見たといって間違った Context
の使い方をしている例を何度も見ています。
具体的には、View
に絡むような操作に使用する場合、例えば this
がActivity
であればそのActivity
に設定されているテーマの情報が反映されたView
が作られます。Toast
に使う場合なども同様です。
質問にある参照先が残っているかどうかですが、Javaなので開放されるかどうかはGCの結果で決まります。なので、"メモリを解放しても" という表現は正しくはないですが(明示的に開放することはできない)、"コード上すべての参照をクリアした状態" という意味でとらえると WeakReference
を使うのが簡単だと思います。
Context
を使う際に併せて WeakReference ref = new WeakReference(this);
としてrefを作り、これをthis でないどこかに保持しておきます。そこでもたせたthis
が開放されているはずと思える部分で System.gc()
した上で ref.get()
をしてみて、それが null
であればどこにもそのインスタンスを参照しているコードがなかったことを意味します。
他にはデバッグ用のツールで確認する方法などもありますが説明が面倒なのでもし必要であれば再度質問して下さい。
@zaki50 さんのと考え方は同じですが、別解です。
@zaki50 さんのやりかただと、ref.get()
がリファレントの実体(i.e. Context
インスタンス)を返すため、コードの書き方によってはGCを邪魔してしまいます。また、GCを待つために何度もref.get()
を実行する必要が出てくるかもしれません。
これらをさけるためにReferenceQueue
が使えます。これにWeakReference
を登録しておくと、そのリファレントへの参照がなくなったときにReferenceQueue
を通して通知を受け取ることができます。
まず、Context
インスタンスを使う辺りで、それを以下の様にReferenceQueue
に登録します。
ReferenceQueue<Context> queue = new ReferenceQueue<>();
WeakReference ref = new WeakReference<>(this, queue);
これらのqueue
とref
は、後で参照できてGCされないどこかに保持しておきます。
次に、登録したインスタンスへの参照がなくなったと思うところで、以下を実行し、本当になくなったことを確認できます。
System.gc();
queue.remove();
System.out.println("参照なくなった");
登録したインスタンスへの参照がなくなったことにガーベジコレクタが気付くと、ガーベジコレクタはそのインスタンスのWeakReference
をqueue
に突っ込みます。
queue.remove()
はqueue
にWeakReference
が突っ込まれるまでブロックするので、ループ等しなくてもGCを待てます。
queue.remove()
が返すのは登録したインスタンスそのものではなく、そのWeakReference
なので、GCのじゃまも一切しません。