Javaが「世代別GC」を採用しているのはなぜかと言うと、寿命が短いオブジェクトが多いからです。逆に寿命が長いオブジェクトはなかなか不要にならない傾向があります。これが重要なポイントです。そのため、寿命が長いオブジェクトは非効率的なGCで止むを得ないが、寿命が短いオブジェクトは効率的にGCを実行したいという考えから、世代別GCを採用しています。
「Qiitaの私の投稿」を参照してください。
New領域には、1個のEden領域と、2個のSurvivor領域があります。
まず、オブジェクトを生成したら、New領域内のEden領域に格納されますが、Eden領域が一杯になったら、Scavenge GCが実行されます。そのとき不要オブジェクトはメモリから破棄されますが、生存オブジェクト(=参照が切れていないオブジェクト)はSurvivor領域に移動されます。
New領域(EdenとSurviovor)がまた一杯になったら、再びScavenge GCが実行され、もう一つのSurvivor領域に生存オブジェクトが移動されます。New領域が一杯になるたびに、Scavenge GCが繰り返されます。Scavenge GCは、生存オブジェクトを2個のSurvivor領域の間を移動(コピー)させながらGCを実行するので、コピーGCとも呼ばれています。
Scavenge GCが数回実行されても生存しているオブジェクトは、Old領域に移動されます。そして、Old領域が一杯になったときにCMS GC/Parallel Old GC/Full GCが実行されます(Parallel Old GCはFull GCのマルチスレッド版のようなものです)。
オプションでCMS GCを選択した場合は、Full GCよりもCMS GCが優先的に実行されますが、CMS GCはコンパクション(=ハードディスクに対するデフラグと同じ)を行わないので、Old領域内に小さな空き領域が散らばっている状態を作ります。そのため、CMS GCを実行しても、Old領域にオブジェクトを格納できない場合は、フォールバック(回避策)として自動的にFull GCが実行されます。
CMS GCとFull GCの相違点は、前者はOld領域だけに対してアプリケーションを止めずにGCを行いますが、コンパクションは行いません。後者はOld領域だけでなくPermanent領域に対してアプリケーションを止めてしまいますが、コンパクションを兼ねています。