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現在C++を勉強中なのですが、unique_ptrの使い方でわからないことがあります。
オブジェクトのポインタを渡して、unique_ptrを生成する際、C++14であればヘルパー関数を使うことができると思います。しかし、そのままnewを使う場合と比べてヘルパー関数を使う利点がわかりません。

例えば、下記の1点目と比較して、2点目はどのような利点があるのでしょうか?

  • std::unique_ptr<int> pInt {new int{1}};
  • std::unique_ptr<int> pInt {std::make_unique<int>(1)};

2 件の回答 2

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make_uniqueを使用するとコンストラクター呼び出しではなくなるのでauto変数が使えます。対してstd::unique_ptrはコンストラクター呼び出しなので型名を省略できません。

std::unique_ptr<int> pInt {new int{1}};
auto pInt = std::make_unique<int>(1);

また前者はstd::unique_ptrでポインター管理され自動的にdeleteされるとは言え、ソースコードの見た目上はnewしておいてdeleteしていないという非対称な構造になってしまいます。make_uniqueであればそのようなことにはなりません。


逆にmake_uniqueはカスタムDeleterを指定できないという欠点があります。

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std::unique_ptr<int> pInt {new int{1}}; // (1)

std::unique_ptr<int> pInt {std::make_unique<int>(1)};  // (2)

の大きな違いは、unique_ptr<int> のインスタンスを作るのに、(1) では new int{1} が呼ばれてから、unique_ptr<int> のコンストラクタが呼ばれるという風に、2段階で処理が行われるのに対し、(2) では、std::make_unique<int>(1) を呼ぶだけで作られるということです。

例えば

class A;

void f(std::unique_ptr<A> p1, std::unique_ptr<A> p2);

という関数があったときに、

f(std::unique_ptr<A>{new A{0}}, std::unique_ptr<A>{new A{1}}); // (3)

と呼び出したとします。ここで生成された二つの A のインスタンスは、unique_ptr になるので、きちんと解放されるように見えます。しかし、実は解放されないケースがありうるのです。

C++ では、関数の引数の評価の順番は未規定です。(3) の場合だと

  1. new A{0}
  2. new A{1}
  3. 1 で生成した A のインスタンスを用いて、一番目の std::unique_ptr<A> を生成
  4. 2 で生成した A のインスタンスを用いて、二番目の std::unique_ptr<A> を生成
  5. f() の呼び出し

という順番で評価しても構わないのです。このとき 2. で A のコンストラクタが例外を投げると、1. で生成された A のインスタンスは、まだunique_ptr になっていないので、リークしてしまいます。

ここで std::make_unique を使えば、

f(std::make_unique<A>(0), std::make_unique<A>(1)); // (4)
  1. std::make_unique<A>(0) で一番目の unique_ptr<A> を生成
  2. std::make_unique<A>(1) で二番目の unique_ptr<A> を生成
  3. f() の呼び出し

となり、new A{1} が例外を発生する物であっても、メモリリークを起こすことがありません。

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  • 関数の引数の評価の順番は未規定なのはわかりますが、第1引数の式を評価している途中で第2引数の式を評価することが許されるのでしょうか? 仮に許されるとして、第1引数のmake_unique評価途中で第2引数のmake_uniqueの評価が行われないことは規定されているのでしょうか?
    – sayuri
    Commented 2016年5月16日 1:31
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    @sayuri この説明は Effective Modern C++ を参考にしています (item: 21 - この本の中では make_shared を使っていますが)。C++ 仕様書のドラフト n4527 の 1.9 Program execution のところを、ざっと読んでみましたが、関数を呼び出す前にすべての引数が評価されていることだけが条件のようです。std::make_unique<A>(0) 自体は、ただの関数呼び出し、つまり関数内で unique_ptr が作られるので、大丈夫です。
    – Hideki
    Commented 2016年5月16日 3:56
  • 2
    +1: なお、sayuriさんコメントにある「第1引数の式を評価している途中で第2引数の式を評価すること」は仕様上許容され、「第1引数のmake_unique評価途中で第2引数のmake_uniqueの評価が行われないこと」もまた明示的に保証されています。C++11 1.9/paragraph 15参照。
    – yohjp
    Commented 2016年5月17日 2:16

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