Swiftの!
をforced unwrappingとして使うのは、Swiftに対して「もし値がnil
ならアプリをクラッシュさせてください」と言っていることになります。Swiftのコードサジェスチョンでは、Optionalではいけない場所にOptionalになる可能性のある式を使うと、!
を付け加えるのを第一候補に提示してきますが、あまり鵜呑みにせずに、本当に「nil
ならクラッシュ」があなたの望む動作なのか確認してください。
さて、あなたのコードには4箇所!
があります。UITextField
のtext
プロパティはOptionalつまりnil
になる可能性があります。またFloat.init(_:)
でString
をFloat
に変換する場合もnil
になる可能性(数として解釈できない場合)があります。
Optionalなデータをnon-Optionalとして使う方法は、危険な!
を使う以外にも大きく2種類あります。
(1) Optional bindingと呼ばれるif-letを使う方法
値がnil
でないことを確かめてから変数(let
だから定数といった方が良いかもですが)に値を代入してくれます。もしnil
だったら、普通のif文と同じようにelse
を使ってその時の処理を書けます。
let x1: Float
if let
text = myTextField.text, //`text`には、`myTextField.text`が`nil`でない時だけ値が入る
value = Float(text) //`value`には、`Float(text)`が`nil`でない時だけ値が入る
{
x1 = value //`value`は`Float(text)`が`nil`でなかった時の値が入っている
} else {
//この部分は、`myTextField.text`か`Float(text)`のどちらかが`nil`だった時に実行される
x1 = 0
}
(x2
についてもほとんど同じコードを書くだけ。)
(2) 値がnil
だった時のデフォルト値を与える??
演算子を使う
a ?? b
と書くとa
の値がnil
でない場合は、その値をそのまま、nil
だった場合はb
の値を返す式になります。b
の部分を「a
に値がない場合のデフォルト値」として使うことができます。こちらを使うと例えば、こんな書き方ができます。
let x1 = Float(myTextField.text ?? "0") ?? 0.0
(?? "0"
の方がmyTextField.text
がnil
だった時のデフォルト値、?? 0.0
の方がFloat(...)
がnil
だった時のデフォルト値、と言うことになります。これもx2
についてはほとんど同じことを書くだけなのですぐにわかると思います。)
どちらの方が良いかは、ご自身が将来今のアプリをどの程度まで発展させるのか、くらいまで考えてご決定ください。