javac
コマンドのオンラインドキュメントはこちらになります。
このドキュメントのうち、「型の検索」という節が今回関係する箇所です。
コンパイラは、ソース・ファイルで使われているクラスまたはインタフェース、拡張されているクラスまたはインタフェース、あるいは実装されているクラスまたはインタフェースすべてについて、型の情報を必要とします。
今回の場合、javac Test.java
コマンドを実行した際に、Test.java
内で使用されているtest2.pack.Test2
の情報がわからないのでエラーになっています。
逆に言うとコンパイラに型情報を教えてあげれば解決する、ということですね。
いくつか解決手段があり、いずれも上記で引用した箇所の後続文章を読むとわかると思います。
最も一般的なのは、
.
├── test
│ └── pack
│ └── Test.java
└── test2
└── pack
└── Test2.java
というディレクトリ構造になっていると思いますので、このディレクトリで次のコマンドを実行することです。
javac test/pack/Test.java
上記コマンドを該当ディレクトリで実行した場合、コンパイラはtest2.pack.Test2
クラスの型情報をtest2/pack/Test2.java
ソースファイルから得ることができますのでコンパイルが成功します。
コンパイラは、型の情報が必要になると、その型を定義しているソース・ファイルまたはクラス・ファイルを探します。まず、ブートストラップ・クラスと拡張機能クラスを検索し、続いてユーザー・クラス・パス(デフォルトではカレント・ディレクトリ)を検索します。ユーザー・クラス・パスは、CLASSPATH環境変数を設定するか、または-classpathオプションを使用して定義します。
-sourcepathオプションを設定した場合、コンパイラは指定したパスでソース・ファイルを検索します。そうでない場合、コンパイラは、ユーザー・クラス・パスでクラス・ファイルとソース・コード・ファイルの両方を検索します。
上記のような一般的なソースファイルの保存方法ではなく、
.
├── Test.java
└── Test2.java
のようにTest.java
, Test2.java
の2ファイルが同じディレクトリに置かれているのであれば
javac Test.java Test2.java
でもコンパイルすることは可能です。質問文中の実行コマンドとは異なり、コンパイラはクラスパス(ソースパス)を探索せずとも必要な型情報を得られるためです。
ただし実行時クラスパスのことを考えると、通常は出力先を明示して
javac -d . Test.java Test2.java
のような形になるでしょう。
(なお繰り返しになりますが、このようなファイルの置き方はJavaでは一般的ではありません。)
(以下、コメントの内容を反映)
コメントに書かれたディレクトリ構成であれば、/home/tomo/JAVA/
をソースパス(クラスパス)に設定することでtest.pack.Test
クラス, test2.pack.Test2
クラス両方の型情報が得られます。
ソースパス(クラスパス)の指定方法は前述「型の検索」を参照していただきたいのですが、分かりやすいのはCLASSPATH
環境変数も-cp
オプションも付けない状態のデフォルト、すなわちカレントディレクトリがクラスパスになる状態でコンパイルすることです。
$ cd /home/tomo/JAVA/
$ javac test/pack/Test.java
このとき、カレントディレクトリの/home/tomo/JAVA/
がクラスパスになります。
明示的にクラスパスを指定するのであれば、任意のディレクトリでjavac
コマンドを実行することもできます。
$ javac -cp /home/tomo/JAVA/ /home/tomo/JAVA/test/pack/Test.java
-cp クラスパス
で指定するだけでいいように思います。