weinreは別のブラウザからデバッグコンソールを使えるようにするツールですが、そのようなことを実現するにはデバッグする側・される側のブラウザが相互に通信できなければなりません。仮に直接ブラウザ間で通信するとなると、どちらかをサーバーとして通信を受け付けられるようにしなければなりませんが、ブラウザにそのような機能はありません(最近また変わってきてはいますが)。
そのためweinreは次のような構成を取っています。
- デバッグする側のブラウザで動かすJavascript
- デバッグされる側のブラウザで動かすJavascript
- 両者の間の通信を仲介する、Node.jsベースのサーバープログラム
root権限はなくても構いませんが、Node.jsでサーバーを動かせる環境でないといけないので、よくある「Perl・PHP・Rubyが動きます!」みたいなレンタルサーバーでは厳しいかと思います。動かせる環境の例としては・・・Herokuとか。時々しか使わないなら無料プランで足りるかもしれません。
例 https://github.com/pmuellr/weinre-heroku
また、厳密には「同一LAN内でないと使えない」という制約はありません。--boundHost
オプションを正しく設定し、外部からサーバーにアクセスできるようルーターなどの設定を行えば、自宅のPCで動かしたweinreサーバーを外から使うことも可能です。
なお、weinreのサーバーはあまりセキュリティについて考慮されておらず、SSLを使っていないのはもちろん、アクセス制限の機能も持っていません。weinreサーバーにアクセスできる人は誰でも、デバッグ対象のブラウザ上で任意のスクリプトを実行できる、という点には注意してくださいね。