Rust言語を最近はじめました。 stdライブラリから少しずつコードを読んでいますが、 一つわからないことがあります。
頻繁に出てくるunwrap()
函数が、
何のために、何に対して、何を返してるのか、が把握できません。
英語のドキュメントをみても、いまいち意味が飲み込めず、、。 ご存知の方がいましたら、ご教授ください。
スタック・オーバーフローはプログラマーとプログラミングに熱心な人のためのQ&Aサイトです。すぐ登録できます。
登録してこのコミュニティに参加するRust言語を最近はじめました。 stdライブラリから少しずつコードを読んでいますが、 一つわからないことがあります。
頻繁に出てくるunwrap()
函数が、
何のために、何に対して、何を返してるのか、が把握できません。
英語のドキュメントをみても、いまいち意味が飲み込めず、、。 ご存知の方がいましたら、ご教授ください。
unwrap()
は、 Option<T>
型や Result<T, E>
型の値(つまり、何かしらの値を ラップ している値)から中身の値を取り出す関数です。たとえば Option<T>
型の値に対して unwrap()
を呼ぶと、それが内包する T
型の値を返します。
unwrap()
は失敗するかもしれないことに注意が必要です。 Option<T>
型や Result<T, E>
型などの値は、 T
型の値が入っていることもあれば入っていないこともあります。入っていない場合に unwrap()
を呼ぶとプログラムは panic します。
let opt: Option<i32> = Some(42);
println!("{}", opt.unwrap()); // 42 を表示
let opt: Option<i32> = None;
println!("{}", opt.unwrap()); // ここで panic
unwrap()
は記述を簡潔にするためサンプルコードで使用されることがありますが、普段は使用を避けてパターンマッチや unwrap_or()
などの安全な関数で値を取り出したほうがいいでしょう。
let opt: Option<i32> = None;
match opt {
Some(_) => println!("some!"),
None => println!("none!"),
}
// none! を表示
println!("{}", opt.unwrap_or(0)); // 0 を表示
動作は unwrap()
と同じですが panic したときのカスタムメッセージを指定できる expect()
もあります。値が入っていることが確実に分かっていて、そうでなければバグとしてクラッシュしていいという場合には expect()
を使ってもよいでしょう。
RefCell<T>
なども何かしらの値をラップしている値といえますが、この場合は T
型の値が入っていることが保証されています。必ず中身が入っている型から内包された値を取り出す関数は、panic しないことを明確にするため unwrap()
ではなく into_inner()
と命名されています。