以下、ざっくりとした説明で、抜けや間違いがあるかもしれません。
Storyboardはアプリを「Scene」と「Segue」によって抽象化しています。
「Scene」は大体画面と考えておけば問題ないです。ひとつの「Scene」は複数の「Scene」から構成されていることもあります。「Scene」同士の関係を表現するのが「Segue」です。
Adaptive Action Segue
Action Segueは画面遷移を表現するSegueです。これらのSegueは現在のデバイスのSize Classや、コンテナビューコントローラの種類に応じて、異なる挙動をします。
show
コンテナとなるビューコントローラがなければ単に上に積み重ねる形で表示を行います。UINavigationController
がコンテナの場合はpushViewController()
の遷移を行います。画面の間に繋がりがあり、「次」の画面を表示する場合に使う基本的なセグエです。
show detail
UISplitViewController
がコンテナの場合に、詳細ペインのビューコントローラを置き換える動きをします。画面のサイズによって2ペイン表示でなかった場合は、現在の画面を置き換える挙動をします。呼び出し元・先のSceneが一覧と詳細の関係の意味合いを持つことを示します。
present modally
現在のコンテナの種類に関係なく、覆いかぶさるように新しいSceneを表示します。このケースでは、呼び出した元のSceneに対して何らかの応答を返すために用いられます。
popover presentation
Sceneをポップオーバーとして表示するものです。ポップオーバーとは、もともとiPadの広い画面ではモーダルウインドウの表示に全画面を使うよりも、画面の一部しか占有しないポップオーバーの方が求められたため登場しましたが、iPhoneの大画面化に伴いiPhoneでも使えるようになりました。
Non-Adaptive Action Segue
Size Classの概念がなかったiOS8以前に存在したSegueです。状況に関わらず、push
やmodal
の遷移を行います。(適切な状況で使わなかった場合、クラッシュします)
これらについては、もう推奨されない機能ですので、説明を割愛します。
Others
Non-Action Segue
relationship
複数のSceneに関連があることを示すSegueです。UINavigationBar
やUITabBarController
で用いられます。そのSceneがどういったコンテキスト(ナビゲーションなのか、タブなのか)で画面に表示されるのかを示す意味を持ちます。
embed
あるビューコントローラに別なビューコントローラが埋め込まれている、つまり「ひとつの画面が異なるSceneの組み合わせで表示されている」という意味合いを持ちます。