Rubyのモジュールには確かにMixinと名前空間の両方の役割があります。
ゆえに、「意図しない形で使われる可能性があるんじゃないか?」という心配が出てくるのも理解できます。
最初に確認したいのは、shingoさんは実際に困ったことがあるのか、それとも「この先困ることが出てくるのではないか?」と心配しているのか、どちらなのか?ということです。
もし前者であれば、実際に困ったときのコードを見せてもらった方が議論しやすいです。
が、僕はなんとなく後者である気がしています。
なので、ここから先は「この先困るかも?」という心配に対する答えを記述します。
そもそも、何も考えずにモジュールをデタラメにMixinしようとする人は滅多にいないと思います。
普通であれば、
- xxxという機能を実現したい
- yyyというモジュールにその機能がある
- だからyyyをMixinしよう(=incudeまたはextendしよう)
というふうに考えるはずです。
こういう思考回路で実装する限り、「yyyはMixinのためのモジュールである」と確信をもってMixinするはずです。
「名前空間のためのモジュールを間違ってMixinしてしまった」というのであれば、プログラマの理解力が極端に低いか、モジュールの設計があまりにもわかりづらいかのどちらかになると思います。
なので、勘違いは滅多に起きないだろう、というのが回答になるのですが、Mixinのためのモジュールなのか、名前空間のためのモジュールなのかをあえて客観的に判断したい、ということであれば、だいたい次のようなルールになると思います。
Mixinのためのモジュールであればインスタンスメソッドが定義されている
つまりこういう実装になっている、ということです。
module Foo
def bar
"bar!"
end
end
こうなっていればMixinするためのモジュールだと考えて間違いないでしょう。
class Hoge
include Foo
end
hoge = Hoge.new
hoge.bar # => "bar!"
名前空間のためのモジュールであれば同じ名前のディレクトリがある
つまり、次のようなディレクトリ構成になっている(Fooというモジュールに対応するfooというディレクトリがある)、ということです。
# lib/foo/bar.rb
module Foo
module Bar
def baz
"baz!"
end
end
end
class Hoge
include Foo::Bar
end
hoge = Hoge.new
hoge.baz # => "baz!"
ちなみに、Fooが名前空間とMixinの両方の役割になっている場合もあります。
# lib/foo.rb
module Foo
# ...
end
# lib/foo/bar.rb
module Foo
module Bar
# ...
end
end
class Hoge
include Foo
end
このあたりは自分であれこれ悩むよりも、著名なオープンソースライブラリのモジュール設計を研究してみるのが一番勉強になると思います。
例: rails/actionview/lib/action_view/helpers at master · rails/rails
「いや、こういうケースだと勘違いは十分にありえそうだ」というパターンがあれば、質問に追記してもらえると助かります。
以上、ご参考までに。