Disposeパターンにてマネージリソースとアンマネージリソースの解放方法に違いがありますが、FileStream
はどちらとして扱うべきでしょうか?
5 件の回答
マネージリソースは .NET のランタイム(CLR)によって管理(マネージ)されているリソースで、その解放処理はCLRが責任を持ちます。また、その大半はGCの対象になっています。
一方アンマネージリソースはネイティブAPIで直接確保したリソースなどが該当します。これらの確保・解放にCLRは関与しないため、利用者が責任を持って解放する必要があります。
直接・間接的にアンマネージリソースを確保していようが、CLRの管理下にあるオブジェクトはマネージリソースと言えます。故に FileStream
オブジェクトはマネージリソースです。
マネージリソースはいつかは解放されるわけですが、メモリを大量に消費するリソースや、排他的に確保されるリソースなど、自動的な解放を待っていられない場合があります。そのような場合に手動で解放するのが IDisposable.Dispose()
です。
なのでこれが呼び出された場合には、そのオブジェクトが保持するアンマネージリソースのみならず、メモリを大きく消費するマネージリソースや、 IDisposable
オブジェクトをすぐに解放する必要があります。これが Dispose パターンの Dispose(bool)
内で行うマネージオブジェクトの解放です。
マネージリソースではありますがDispose()すべきです。
次のようなクラスを考えます。
class SomeClass {
private FileStream file;
...
}
fileの使用を終えたとしてもSomeClassインスタンスから参照されているためこのFileStreamは解放されません。またSomeClass利用者が明示的に解放したくてもアクセスできません。その結果、FileStreamはGCに回収されるまで解放されません。
このような問題があるため、IDisposableを実装するインスタンスを保持するクラスは同じくIDisposableを実装し、保持しているIDisposableインスタンスをすべて解放すべきです。
このことはマネージコード分析において CA1001: 破棄可能なフィールドを所有する型は、破棄可能でなければなりません 警告の対象となっていることからもわかります。
指摘があったので補足します。
Diposableパターンそのままで実装してしまうとデストラクターからDispose()メソッドが呼ばれてしまいますが、SomeClass自身にはアンマネージリソースを保持していないためパフォーマンスの無駄となってしまいます。
しかし、クラス利用者からDispose()可能とする必要があるためIDisposableを実装する点は変わりませんが、Disposableパターンに従わず、Dispose()メソッドだけを実装することになるでしょうか。
FileStreamなど、アンマネージリソースを使うインスタンスの解放にはusing句を使いましょう。
using句を使うとスコープを抜けるときにDispose()が呼び出されますよ。