7

VB.net上で対話型コンソールアプリケーションの実行について以前質問させて頂いた者です。
質問:ウィンドウズフォームアプリケーションから対話型コンソールアプリケーションを操作する為の実装について

あれから試行錯誤した結果、VB.netから起動した mysql.exe は、正しくないコマンド列を受け取るとプロセスが終了してしまうようです。しかしコマンドプロンプトから実行した場合は、エラーが発生しても mysql.exe は終了しません。

前回Rippleさんに頂いた回答では次のように書かれていました。

mysqlコマンドは出力がリダイレクトされると動きが変わります。出力を最適化するため、出力先がコンソールかどうか判断してわざわざ動きを変えているようです。

確かに p.St‌​artInfo.RedirectStandardOutput = True を指定したので、私の作ったプログラムがリダイレクトを利用しているのだと理解できます。ということは cmd.exe は別の方法で mysql.exe とやり取りしているはずですが、それはどういったもので、VB.netから実行するときと何が違うのでしょうか?

両者ともアプリケーションが対話型コンソールアプリケーションを実行するという構図は同じように思えるのですが…

よろしくご教示お願い致します。

3
  • 前回の質問で、それはコンソールアプリケーション(mysql)側の問題である、といった指摘を受けていたかと思います。今回はそのmysqlの挙動がどのような理由で生じるのかというご質問でしょうか?
    – unarist
    Commented 2015年8月15日 8:43
  • @BLUEPIXY コメントありがとうございます。前回の質問では出力先がリダイレクトかコンソールかによって挙動を変えているとありました。VisualBasicからの接続はp.StartInfo.RedirectStandardOutput = Trueしているのでリダイレクトである事理解します。今回は逆にcmd.exeはどのようにしてコンソールアプリケーションと情報のやり取りをしているのか知りたく質問した次第であります。
    – Peinyan
    Commented 2015年8月15日 8:57
  • なるほど。挙動の違いはコンソールアプリケーション全般ではなくmysqlコマンドに限った話のようなので、勝手ながらそのあたりの経緯を本文に織り込んでみました。意に沿わない内容になっているようでしたら、お手数ですがご指摘ください。(ご自身で編集またはロールバックしていただくこともできます)
    – unarist
    Commented 2015年8月16日 11:52

2 件の回答 2

6

長くなってしまったので先にまとめます。

通常、標準入出力には端末=コンソールウィンドウを指しているハンドルが使われます。これを

p.StartInfo.RedirectStandardOutput = true;

としたり、コマンドプロンプトで mysql > hoge.txt とすると、標準出力を端末以外のハンドルに差し換える(リダイレクト)ことになります。

mysql.exe は起動時に「標準入出力が端末を指しているかどうか」を調べているため、上記のようなリダイレクトを行った場合に挙動が変わります。


.NETのProcessクラスで使われているのは CreateProcess というAPIです。これはあるプロセスが別のプロセスを起動する際に使う一般的なAPIです。

CreateProcess には lpStartupInfo という引数があり、STARTUPINFO という構造体を指定するのですが、この中に標準入出力・エラー出力のファイルハンドルを指定するフィールドがあります。 cmd.exe でも mysql > out.txt などとしてリダイレクトする場合はこれを使っているはずです。

Processクラスでこれに相当するのが StartInfo プロパティで、RedirectStandardOutput 等を指定すると内部的に無名パイプ*1が生成され、Process.StandardOutput がこのパイプを指すようになります。

*1: このパイプとはプロセス間で共有できるトンネルのようなもので、作成すると入口と出口のファイルハンドルが得られます。これは実際のファイルを読み取り専用・書き込み専用で開いたときと同じように扱え、入口に書き込めば出口で読み取ることができます。

では、 cmd.exe から起動し、リダイレクトをしない場合は、どんなファイルハンドルを mysql.exe が受け取るのでしょうか。これはファイルでもなく、パイプでもなく、端末*2を指しています。

*2: 元は端末に限った話ではなく、UNIX系では character device 、Windows(MSDN) では character file などと呼ばれます。

Windowsでコンソールアプリケーションを起動するとコンソールウィンドウが生成されますが、このウィンドウに入出力するためのファイルハンドルも同時に用意されます。これが端末を指すファイルハンドルです。

ファイルハンドルが指すものが端末であるかどうかを識別する方法としては、Cランタイムライブラリの _isatty() や、ファイルハンドルの種類を調べる GetFileType() が使えます。

例えば VB.net でコンソールアプリケーションを作り、以下のようなプログラムを書いてみると面白いでしょう。この場合、VB.net側の標準入出力がそのまま使われることになるので・・・。

Sub Main()
    Dim p = New Process
    p.StartInfo.FileName = "C:\xampp\mysql\bin\mysql.exe"
    p.StartInfo.UseShellExecute = False
    p.Start()
    p.WaitForExit()
End Sub

参考

1
  • 回答ありがとうございました。 端末と言うものの正体がまだ見えませんが、言語仕様だけではなく言語が走っているOSの事も知る必要がある事が分かりました。 @unarist ありがとうございました。
    – Peinyan
    Commented 2015年8月26日 16:56
4

一般的に コンソールアプリケーションは 標準入力(STDIN=キーボード)からデータを読み込み、標準出力(STDOUT=コンソール行) に出力しますが、これらの入出力を一時的に変更するのがリダイレクトです。リダイレクトはシェル(cmd.exe)が実施しますので、コンソールアプリケーション としては標準入力と標準出力を使うようにプログラミングされています。

ご質問の mysql.exe に限っては、標準入力と出力が、ターミナルコンソール(cmd.exe)であるかどうかを内部でチェックして、動作を制御しています。

client/mysql.cc

  if (!isatty(0) || !isatty(1))
  {
    status.batch=1;
    opt_silent=1;
    ignore_errors=0;
  }

status.batch=1バッチモード を意味する変数です。
opt_silent=1サイレントモード を意味する変数
ignore_errors は エラーを無視する変数を無効にしています。

VB.netから起動した mysql.exe は、正しくないコマンド列を受け取るとプロセスが終了してしまうようです。

VB.netのことはよく分かりませんが、入力または出力をハンドリングするためにファイルか何かにリダイレクトしてるのだと思いますが、Mysql.exe はリダイレクトかどうかを独自に判断して、バッチモードで動くため、正しくないSQLはエラー終了するようになっています。

この質問に回答するには、ログインする必要があります。

求めていた回答ではありませんか? のタグが付いた他の質問を参照する。