ラズベリーパイのGPIOの配置が以下の画像のように入り組んでいるのにはどのような理由があるのでしょうか?
素人考えですと、同じ種類の物は同じ場所に固めてしまったほうがわかりやすいと思うのですが。
画像は公式サイトのドキュメントのものです。
ラズベリーパイのGPIOの配置が以下の画像のように入り組んでいるのにはどのような理由があるのでしょうか?
素人考えですと、同じ種類の物は同じ場所に固めてしまったほうがわかりやすいと思うのですが。
画像は公式サイトのドキュメントのものです。
GPIOのレイアウトの設計の意図を文書として見つけることはできなかったので、推測ですが以下の利点があると思いました。
GPIOと接続する基盤の配線パターンが単純になる
Arduinoシールドのように、GPIOに直接接続する基盤を設計するとします。
ブレッドボードなどでは気になりませんが、基板上の平面の回路だと配線の問題があります。
例えば、22番から遠くの6番に配線すると、その内側にある12番16番のピンなどは平面上の配線に制限がかかってしまいます。
20番のようにGNDが近くにあれば回路の内側にあるピンが少なくなるので、このような問題が起きにくいと考えられます。
複数のコネクタを接続できる
GNDが固まっていると、GPIOの一区画にコネクタを接続しただけでGNDや電源を占有してしまうため、他のコネクタを接続する余地がなくなってしまいます。
(追記)
例えば2つの(2x5ピンのコネクタ)を接続するときGNDが片側にしかないと、一方のコネクタはGNDにアクセスできなくなります。
あまりおもしろくない説明になりますが、配置は「成り行き」でしょう。
当初、 Raspberry Pi の 26ピン でグラウンド(GND) は1つだけとされていました。
RPi AB 1.0 26-pin P1 header
--------------------------------
+3V3 1 2 +5V
GPIO0 SDA 3 4 DNC
GPIO1 SCL 5 6 GND
GPIO4 GCLK 7 8 TXD0 GPIO14
DNC 9 10 RXD0 GPIO15
GPIO17 GEN0 11 12 GEN1 GPIO18
GPIO27 GEN2 13 14 DNC
GPIO22 GEN3 15 16 GEN4 GPIO23
DNC 17 18 GEN5 GPIO24
GPIO10 MOSI 19 20 DNC
GPIO9 MISO 21 22 GEN6 GPIO25
GPIO11 SCLK 23 24 CE0_N GPIO8
DNC 25 26 CE1_N GPIO7
--------------------------------
Rev1 までは 将来の拡張用に、 DNC ("--", 使用禁止) Pin が用意されていました。 ( 4, 9, 14, 17, 20, 25 )
その後、 Rev2 では、以下のように規定されました。
RPi AB 2.0 26-pin P1 header
--------------------------------
+3V3 1 2 +5V
GPIO2 SDA1 3 4 +5V
GPIO3 SCL1 5 6 GND
GPIO4 GCLK 7 8 TXD0 GPIO14
GND 9 10 RXD0 GPIO15
GPIO17 GEN0 11 12 GEN1 GPIO18
GPIO27 GEN2 13 14 GND
GPIO22 GEN3 15 16 GEN4 GPIO23
+3V3 17 18 GEN5 GPIO24
GPIO10 MOSI 19 20 GND
GPIO9 MISO 21 22 GEN6 GPIO25
GPIO11 SCLK 23 24 CE0_N GPIO8
GND 25 26 CE1_N GPIO7
--------------------------------
未使用ピンを特殊な信号ピンに利用するような改造はされず、結局、 Model A/B Rev.2 にて、 DNC ピンが、グラウンドと電源への割り当てで固定されています。
これから見えるのは、GND 配置には最初から配慮があったわけではなく、信号 Pin に使う予定であった DNC Pin が GND で埋められ、現在のレイアウトになったということです。理由があるとすれば、 「 電源は多ければ多いほどいい 」 という単純なものでしょう。
※ 40 Pin 版(B+)の新規追加 Pin については、 h2so5 の推測通りでしょうね。
参考: