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一連の流れを図示しているのが、以下の記事の Fig.9 ですね。
ただし2011年の記事なので、Windows10では何かしらの変更が入っている可能性はあります。
Keyloggers: Implementing keyloggers in Windows. Part Two
Fig 9: Overview of how Windows processes keyboard input
図の中で赤丸の1.1, 1.2, 1.4がそれぞれ以下になります。
- 1.1. Setting hooks for keyboard messages
- 1.2. Using cyclical querying of the keyboard
- 1.4. Using the raw input model
UserModeで一番早いタイミングで読み取れるのは 1.2.のGetAsyncnKeyState/GetKeyState
ですが、これの呼び出しはキーのUp/Downと連携出来ないので、データを取りこぼすか、頻繁に呼び出して、むやみにシステムの負荷が高くなる、といった可能性が多くなります。
比較的に安定して早いのは、1.4.のRawInput
でしょう。これに使われるWM_INPUT
はデフォルトでは通知されないので、明示的に受け取る仕組みを作って動かしておく必要があります。
Raw Input / About Raw Input
Registration for Raw Input
デフォルトでは、アプリケーションは生の入力を受け取りません。デバイスから生の入力を受け取るには、アプリケーションはデバイスを登録する必要があります。
こちらに、複数のキーボードを接続して、特定のキーボードからの入力を無視する仕組みのデモと解説の記事があります。ソフト開発の参考になるでしょう。
Combining Raw Input and keyboard Hook to selectively block input from multiple keyboards
このデモではRaw Input と keyboard Hookの両方を使っていますが、以下のような注意事項があり、LowLevelKeyboard Hookは使っていません。
フックに関しては、事はもう少しトリッキーになります。最初にAPIの組み合わせを試していたときは、グローバルなLow Level Keyboard Hook(WH_KEYBOARD_LL)を使おうとしました。問題は、低レベルキーボードフックを使用して何らかの入力をブロックすると(メッセージの進行を止めると)、WindowsはRaw Inputイベントを生成しないことを意味します。つまり、アプリケーションは適切なRaw Input message(WM_INPUT)を取得できません。そのため、Low Level Keyboard Hookを使用することはできませんが、標準のKeyboard Hook(WH_KEYBOARD)を使用する必要があります。これは設定が少し困難です。このフックをグローバルに、つまり実行中のアプリケーションに対して使用したい場合、そのプロシージャは別のDLLモジュール内になければなりません。
ただし、上記のように組み合わせても、メッセージが通知されなかったり、色々と奇妙な現象が発生することが記載されています。注意しておいてください。
Hook message is missing
Raw Input message is missing
Yet more oddities