値からキーを逆引きできる機能は reverse mapping と呼ばれていますが、TypeScrip 2.5 現在、この機能はメンバーが number 型である enum で使うことが想定されています。特に、string 型のメンバに対しては実装されていません。実際 TypeScript のドキュメントにも
Keep in mind that string enum members do not get a reverse mapping generated at all.
と書かれています。これは実装上 enum のキーは string であり、キーと値の型が同じだと面倒だからです (たとえば文字列として同一なキーと値があるときに困ります)。このことは一般の型に対する enum を導入したこの issue でも議論されています。
ですが、型の恩恵を無視してしまうなら、any 型にキャストしてしまうことでコンパイルを通し、reverse mapping 相当の動作をさせることはできます。この場合、変なことになっていないかは自分で確認する必要があります。
// dirty hack
enum Animal {
Cat = <any>'ねこ',
Dog = <any>'いぬ'
}
const key = Animal[<any>'ねこ'] // ==> 'Cat'
あるいは、以下のように自前の関数として実装してしまう方法があります。これは手間ですが any 型を使うことはなくなります。
enum Animal {
Cat = 'ねこ',
Dog = 'いぬ'
}
function animal(key: string): string | undefined {
switch (key) {
case 'ねこ':
return 'Cat'
case 'いぬ':
return 'Dog'
default:
return undefined;
}
}
const key = animal('ねこ');
また、本家 Stack Overflow の "Reverse-Mapping for String Enums" という質問も参考になるかもしれません。