macOS 上でこの 3 行のファイルを LC_COLLATE=ja_JP.UTF-8
でソートすると予期せぬ結果になります。
入力
なにわ男子の逆転男子
アニメ おじゃる丸
アニメ「烏は主を選ばない」
ソート結果
アニメ おじゃる丸
なにわ男子の逆転男子
アニメ「烏は主を選ばない」
アニメ
というカタカナの prefix をもっている 2 行の間に、なにわ
というひらがなの行が入っています。
ロケールごとに文字列の比較の仕方が異なるというのはわかるのですが「sort コマンドが行頭以外も比較してソートする」という理解で正しいのでしょうか?
デバッグログをつけて実行
$ LC_ALL=ja_JP.UTF-8 sort --debug --ignore-nonprinting <<__TXT__
なにわ男子の逆転男子
アニメ おじゃる丸
アニメ「烏は主を選ばない」
__TXT__
Memory to be used for sorting: 12884901888
Number of CPUs: 8
Using collate rules of ja_JP.UTF-8 locale
sort_method=mergesort
; k1=<なにわ男子の逆転男子>(10), k2=<アニメ おじゃる丸>(9); s1=<なにわ男子の逆転男子>, s2=<アニメ おじゃる丸>; cmp1=224
; k1=<なにわ男子の逆転男子>(10), k2=<アニメ「烏は主を選ばない」>(13); s1=<なにわ男子の逆転男子>, s2=<アニメ「烏は主を選ばない」>; cmp1=-12394
もちろんログを出しても結果は前述の通りです。
環境
macOS に組み込みの sort コマンドで実行しています。
$ sw_vers
ProductName: macOS
ProductVersion: 14.5
BuildVersion: 23F79
$ sort --version
2.3-Apple (165.100.8)
$ locale
LANG="ja_JP.UTF-8"
LC_COLLATE="ja_JP.UTF-8"
LC_CTYPE="ja_JP.UTF-8"
LC_MESSAGES="ja_JP.UTF-8"
LC_MONETARY="ja_JP.UTF-8"
LC_NUMERIC="ja_JP.UTF-8"
LC_TIME="ja_JP.UTF-8"
LC_ALL=
もちろん LC_COLLATE=C
とすると再現しません。
また、Linux 上で sort コマンドを発行した場合も再現しませんでした。
Ubuntu 24.04/sort 9.4(GNU coreutils)
上でLC_COLLATE
をen_US.UTF-8
に設定して上記のソートを実行すると、macos
と同じ結果になります。