・INNER JOIN 取得結果から、OUTER JOIN 取得結果を 得ることは不可
はい、不可能です。
・OUTER JOIN 取得結果から、(条件追記することで)INNER JOIN 取得結果を 得ることは可
はい、可能です。
詳細
OUTER JOIN
は3つの種類があります。
LEFT OUTER JOIN
(左外部結合)
RIGHT OUTER JOIN
(右外部結合)
FULL OUTER JOIN
(完全外部結合)
LEFT JOIN
のように、OUTER
を省略して書いても構いません。
逆に、LEFT/RIGHT/FULL
を省略して OUTER JOIN
と書くことはできません。
(ちなみに、FROM A, B
のように書いた場合、FROM A CROSS JOIN B
相当になります)
質問者の OUTER JOIN
がどれを指すか不明ですが、質問内容から FULL OUTER JOIN
と仮定します。
以下のテーブルを使って、例を挙げます。
Aテーブル Bテーブル
+------+ +------+
| ID | | ID |
+------+ +------+
| 1 | | 1 |
| 2 | | 3 |
+------+ +------+
例1: FROM A INNER JOIN B ON A.ID = B.ID
AテーブルとBテーブルの両方に同じIDがある行のみ取得できます。
+------+------+
| A.ID | B.ID |
+------+------+
| 1 | 1 |
+------+------+
例2: FROM A FULL OUTER JOIN B ON A.ID = B.ID
AテーブルまたはBテーブルにある行が取得できます。
+------+------+
| A.ID | B.ID |
+------+------+
| 1 | 1 |
| 2 | null |
| null | 3 |
+------+------+
例3: FROM A FULL OUTER JOIN B ON A.ID = B.ID WHERE A.ID = B.ID
例2のテーブルができあがった後に、A.ID = B.ID
となる行を抽出しています。
+------+------+
| A.ID | B.ID |
+------+------+
| 1 | 1 |
+------+------+
つまり、INNER JOIN
と同じ結果になります。
(データベース内部では、大体の場合 INNER JOIN
と同じ処理に変換されます)
使い分け
適切に JOIN を使い分けることで、ON
句に結合条件、WHERE
句に抽出条件 を書けます。
例えば、A.ID = B.ID
は抽出条件ではなく結合条件です。
この場合、INNER JOIN
を使って結合条件を ON
句に書いた方が、二つのテーブルをIDで結合している ということが一目でわかります。
逆に、FULL OUTER JOIN
を使って WHERE
句に結合条件を書くと、抽出条件の中に結合条件が埋もれてしまうため、二つのテーブルの関係がぱっと見でわからなくなります。
参考
7.2. テーブル式 - 第7章 問い合わせ - PostgreSQL 12.0文書